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怒りをコントロールする方法〜アンガーマネジメントをやってみよう
なんだかイライラしてしまう。他人に対して怒ってしまう。子育て中の母親が子供に対して、上司が部下に向かって感情的にカッとなって当たり散らしてしまう。
こんな風に、怒りは私たちの日常生活に身近なところで勃発していますよね。今回は、怒りをコントロールする方法として、アンガーマネジメントについて紹介します。
つい怒ってしまうという方、自分の怒りの気持ちが暴れて、他者との関係がこじれて悩んでいる方には、ぜひアンガーマネジメントを知っていただいて、取り組んでもらえたらと思います。
▼アンガーマネジメントの情報は以下の本を参考にしました。
「上手に怒る人になる 子育てが楽になるアンガーマネジメント」小渕朝子
アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントとは、「怒りと上手に付き合うための心理トレーニング」です。
アンガーマネジメントでは、怒る必要のあることを上手に怒り、怒る必要のないことには怒らないようになることを目指しています。
「怒り」とは本来、人間が持つ自然な感情の一つで、人は自分の身を守るために怒りを発します。怒りは防衛感情なのです。この怒りと上手く付き合うためにアンガーマネジメントが用いられています。
アンガーマネジメントについて具体的な方法を紹介する前に、そもそも「怒り」とはどうやって発生してしまうのか、その正体についてお話しします。
怒りの正体
私たちを怒らせるものの正体は「・・・はこうあるべき」という思考が要因の一つです。
「べき」とは自分にとっての当たり前や普通、常識のこと。「物は出したら元の場所に片付けるべき」などの日常の些細なルールや、「母親はこうあるべき」など人や役割についての理想や期待も含まれます。こうした「べき」はそれ自体では悪いことではないのですが、こうした「べき」が目の前で裏切られた時、私たちは怒りを感じてしまうのです。
この怒りの引き金を引かないためにどうしたら良いのか。
まずは自分がどんな「べき」を持っているかを知ることが大切です。
日常的に怒っていることやイライラすることについて、「べき」を書き出して、その中で特に自分が大事にしているもの、譲れないものについてマークをします。書き出したものを周りの人と比べてみると、自分の「べき」の強さや、こだわっているポイントがわかるようになっていきますよ。
怒りのメカニズム
怒りが生まれるメカニズムには、「べき」という思考の前に、さまざまな要因も関わっています。
例えば、罪悪感、孤独、ストレス、不安など、精神的、肉体的な要因があり、そこに「べき」という思考が引き金となって怒りに火がついてしまいます。
つまり、怒りの感情は、怒りを感じる前にあった出来事や状況、自分の状態にも関係があると考えられています。
自分はどのような状態の時に怒りが生じやすいのかを把握しておくと、対処しやすくなるのです。
怒りの正体とメカニズムがわかったとろで、実際にアンガーマネジメントに一緒に取り組んでみましょう!
アンガーマネジメントをやってみよう
アンガーマネジメントは物事の捉え方、つまり認知を変え、その次に行動を変えて、怒りを適切に表現することを目指します。
アンガーマネジメントの基本のテクニックとして、「怒りの日記」と「怒りの温度計」について説明します。お手元に書くものを用意して、一緒にやってみてください。
アンガーログの書き方
アンガーログを書くと、自分が怒っていることを自覚できるようになり、自分の怒りのパターン、ツボがわかるようになります。
以下のような項目で順に書き出していきます。
・日時
・場所
・出来事
・思ったこと
・温度
例えば・・・
![](https://assets.st-note.com/img/1737436105-rqvEgHi1XZ5YDTVKdaNpx8Fn.jpg?width=1200)
アンガーログで怒った時の記録をつける時に、怒る前にあった出来事やその時の自分の状態を加えておくと良いです。それを書き続けていくと、「怒る前の出来事・状況」と「怒った出来事」との関係が見えてきて、自分のパターンがわかってくるはずです。
手帳やノートに書いたり、スマホにメモしたりと記録のやり方は自由ですが、私は手書きの方をおすすめします。
手書きだと、自分の感情が筆跡にも表れていて、後で見返すときに、「こんなにイライラしてたんだ」と気付かされるんですよ。
スケールテクニック
アンガーログとセットで取り組んで欲しいのが、怒りの温度を測る(スケールテクニック)です。
怒りを言葉にして、さらに点数をつけて数値化することで、自分の怒りの状態が明確になっていきます。
スケールテクニックのやり方として、まず初めに、人生で最も怒った時のことを思い浮かべてみてください。その怒りを10、穏やかな状態を0とします。
そして、アンガーログを書くときに、その怒りは何点かを考えます。
例えば・・・
・子どもが幼稚園に行く時間が迫っているのになかなか着替えない。 3点
・小学生の子どもが、夜になって明日の授業の持ち物がない、と言う。4点
・夫がせっかく作ったお弁当を忘れていった。2点
アンガーログとスケールテクニックを習慣にすることがとっても大切です。
続けていくと、同じ出来事があったとしても「そんなに怒ることでもなかったかも」と思えるようになって、最初は怒りの温度が6点とか高くても、最終的には1〜2点になるケースもあるそうです。
私自身は、すぐイライラして、不機嫌になりやすかったのですが、アンガーマネジメントの方法を学び、アンガーログを書くようになってから、冷静に怒りに向き合うことができるようになりました。
怒りの引き金となっている「べき思考」など、認知の歪みについても、自分自身の考え方のクセをしっかりと認識するようになってから、怒ることが少なくなっていきました。
アンガーマネジメントについてご紹介しました。
アンガーログを実際に取り組んでみて、感じたことはありましたか?
一回だけでなく、毎日の習慣にして、ぜひご自身の変化に気づいてみてください。
参考にさせていただいた本はこちらです。アンガーマネジメントについて他にも具体的な方法を紹介しているので、ぜひお手にとってみてください。
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