去年、友人と夫と一緒に山に登るようになり、今年から1人で山に登るようになった。
山に登りたいと言いだしっぺなのに1番どんくさい私と登ってくれた友人達には感謝してもしきれない。
この世のものとは信じがたい光景を幾度も目にし、あたまが真っ白どころか透明になった。
けれど、友人や夫と登るといちいち写真を撮るために立ち止まらねばならず、さらにこだわりの強い彼らはポーズを話し合ってはテイク2テイク5…と延々と撮り直しをするのに閉口した。
1人で登ってみると、山と一体化できた。
なんのこっちゃ、であるが。
木漏れ日の複雑な揺らめき、横切る虫、風、ひたすらに歩みを進めるうちに、自分と周囲が呼応し境界線がないように感じた。
忘我。
この感覚は、今までも何度かあるが、溶け合う瞬間、というか、我を忘れて同化しきる瞬間がある。
これが私にはたまらない瞬間なのだが、私は自然の中でしかこれが感じられない。しかもひとりきりでないとダメ 笑
そんなこんなで、今住んでいるところは自然が少ないので、時々ひとり山登る習慣ができた。
賑わう頂上あたりではちょっぴりさみしく感じるし、ひとりで山登りなんて信じられないと色々な人にびっくりされるけれど、ここに書けてよかった。
安全対策は入念にしたうえで、わかりやすい登山道かつそれなりに人の入る山にしか登らないことをルールにしているも、心細さも美しい光景のスパイス。やみつき。