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Unityフォトスタジオ【2010年代のUnityイベントマネージャー回顧録 vol.4】
こんにちは染谷です。今回はカンファレンスイベント内で実施していたイベントコンテンツの1つ、Unityフォトスタジオについて話をまとめておこうと思います。
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これはイベント会場に即席の写真撮影ブースを用意し、来場者の「イケてるプロフィール写真」をその場で撮影してプリントした写真とデータ両方をプレゼントするという企画でした。
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背景デザインや文字入れの内容を選ぶことができて、通常はUnityのキービジュアルやコーポレートカラーをバックに、希望する肩書(EngineerとかDirectorとか、職種から選択する)を下に入れて出力します。
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確かUnite Tokyo 2016から2019まで会場に設置していて、なかなか人気だったので当時会場に訪れたことのある方なら覚えているかもしれません。稀にですが、撮影から5年以上経過した今でもSNSのプロフィール画像に設定してる方も見かけます。
イケてる写真を1枚持っておくのもいいのでは
これを読んでいる皆さん、ご自身の顔を写したバストアップの正式なプロフィール写真はお持ちでしょうか?証明写真ではなく、お見合い写真とかで使われるようなイケてるやつですw
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社長とか役職のある方であればWebサイトなどに「代表からのメッセージ」的なコーナーで掲載されていることもありますよね。タレント業界では宣材写真とか呼ばれてます。一般のフォトスタジオなどで、そうしたプロフィール写真のほか、家族写真や記念写真などを撮ってもらうことができるので、利用したことのある方もいるかもしれません。
Unity Japanにはイベントで講演する方が多かったので、UniteやSYNCのようなイベントの前にオフィスにカメラマンをお呼びしてまとめて撮影することがありました。多少人数が増えても料金は変わらないので、上の写真はその時便乗して撮ってもらったものですw
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まあ普通のサラリーマンや一介のクリエイターの方はお持ちでないことが多いと思うのですが、それをタダで撮影してデータももらえちゃうというのがUnityフォトスタジオでした。
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当初から好評で、2日間のイベントで延べ数百回~1000回くらい撮影されたと思います(数字はうろ覚え)。イベント開催後はUnity開発者界隈の方々のSNSアカウントのプロフィール写真で数多く使ってもらえました。Unite関連のタイムラインを追うとプロフ写真に設定されているケースが如実に目立ちました。
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写真撮影したことをツイートするとステッカーや缶バッジがもらえるという施策でツイート数の増加につなげました。記録された数字は忘れましたが、多くの方が協力してくれてイベント当日のSNSの盛り上がりに寄与していました。
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技術カンファレンスってビジネスマンが集まるお堅いイメージがあって、もちろんお堅い講演もあるんですが。人と人が交流する場なんだから、楽しめる要素があったほうがビジネスも円滑になるんじゃないかと思います。
企画背景
Uniteのような技術カンファレンスイベントだと普通のサラリーマン(でもある開発者の方)が講演で登壇する機会はよくあります。登壇者の情報は顔写真とともにWebサイト等に掲載するのですが、スマホでパッと自撮りしたような写真も稀にあったりしました。
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それが悪いわけではないのですが、講演の登壇者というのは会社から選ばれていたり、ある分野での知見や技術力がしっかりとある方々です。Uniteの講演ラインナップは毎年「すごいメンツが揃ったぜ…!」と思えるようなものでしたし、縁の下でイベントを運営する僕のような者にとって、イベント成功の要となるヒーローのような存在でしたから、ヒーローらしいカッコイイ写真があるといいなと思っていたんですね。
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また20~30代の、社会人になってからのイケてる(バストアップの)写真というのは意外と貴重なものじゃないかなと思うのです。そんなわけで「あのときUniteで撮った写真」がちょっとした記念として後世に残っていくのであればいいなと思っていました。
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元ネタ
で、これにも当然元ネタがありますw 2016年頃に渋谷の街角でたまたま遭遇したサッポロビールさん主催のマーケティング施策『飲み顔グランプリ』ですね。
サッポロビール様の参加型イベント「飲み顔グランプリ」は、一般の参加者が広告ポスターのタレントのように、おいしそうに飲む顔 =「最高の飲み顔」にチャレンジするイベント。
撮影した写真を「飲み顔判定」で採点。厳しい採点を経て、得点に応じて賞品を手に入れる。また、ポスター風の写真プリントと写真データがダウンロードできるQRコードをその場で参加者に手渡ししました。
このイベントの目的は、新商品のPRはもちろんの事、規模や参加人数といった「量」ではなく「質」を意識したもので、いかに体験者の満足度を高めるか、クオリティの高い体験イベントの仕掛けを重視しました。
事例ページに写真が掲載されているのですが、撮影された写真は背景部分が合成でビールが泡立っているようなビジュアルで、キャッチコピーも入ってビールの宣伝ポスターみたいに出力してもらえるものだったんですね。機械が自動で判定するという謎のスコアリングシステムだったのですが、面白いことやるなぁと。
で、アレを使ってイベント会場でイケてる開発者のプロフィール写真を撮影できないか?と思いついて、1時間くらいで企画書をまとめました。
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「イケてる開発者プロフィール写真が撮れます!」みたいなアオリを書いて、日本マイクロソフトさんにスポンサー営業で伺った時に相談してみたら、担当の方が面白がってくれて有償の特別スポンサーになっていただけましたw(Microsoftデザインの背景の選択やHoloLens等の撮影用小物をご提供いただけました)
ちなみにその時の縁で、Microsoftの技術カンファレンスイベントde:codeでも同じ業者の方によるほぼ同じフォトブースが設置されたことがあります。
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費用は設営半日+実働2日間で100~200万円くらいだったかな。これもまあ、撮影してもらえたからライセンスが売れるんかいと言われればそんなこたぁないですねとしか言えないのですが、PR効果は十分以上にあったと思います。イベントでのエンタメ要素としてお客さんの熱量アップに確かに貢献していました。
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当時のUTJの経理の方とか、Unityエディターを1度も開いたことない人でも特製サングラスかけて撮影してUnityいいじゃんと話してたりとか、多くの人にとっていいお土産と思い出になったんじゃないかと思います。僕も当時の写真を今でも持っているのですが、イベント当日の熱が残っているように感じられます。
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お世話になった業者さんはこの事業を撤退してしまったようなのですが、株式会社シエンアートのフォトセラというところで今も受注しています。元ネタの飲み顔グランプリもこちらですね。
ちなみにフォトブースは海外のUniteでも行われていたことがあって、記念に持ち帰ってから家の中に飾ったままになってます。
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こうした写真撮影ブースやフォトスポットの設置は場所や予算に合わせて色々なシチュエーションで検討できると思うので、イベント主催や出展、パーティーなどを運営される方は検討してみてはいかがでしょうということで、本記事を締めさせていただきます。
(記事協力:谷川 敬章)