私の祖父と渋沢栄一
新一万円札や、大河ドラマ等でいま何かと話題の渋沢栄一氏。
「論語と算盤」という題名も魅力的で、ずっと読みたいと思っていました。
昨年末に購入して、読んだのですが…。
表紙の渋沢栄一氏の顔写真が、私の祖父にそっくりだったのです!!!
私の祖父は愛媛県出身…。
渋沢氏は、埼玉県深谷市出身…。
接点はないでしょうが、本当に顔がよく似ています💦
祖父は、戦争から帰ってきた後、一人で製鉄業を立ち上げ、今も母方の兄が事業を続けています。
ユーモアたっぷりの祖父で、いつも祖父宅の大きなステージで、趣味の三味線を披露したり、入れ歯を出し入れして孫を驚かせたり、持ち前の腕前で
大きなお風呂を工場内に作って入浴させてくれたり、本物と偽物の貴金属や宝石を並べた倉庫に連れ出してくれたり…幼心ながらに色々とすごい人でした。
5年前に亡くなってしまいましたが、最後までデイサービスの人気者で、お葬式には、沢山の方がお別れに来てくださいました。
祖父の生き方や考え方について、話を聞きたかったな、と今になって、悔いが残っています。
家も昔ながらの?部屋を囲むように、廊下が一周した造りで(よく鬼ごっこをしてクルクル走り回っていました…。)
大きな窓ガラスから、造園の池の鯉が眺められるという、今ではなかなか見ることのできない造りでした。(リフォームの為に、取り壊してしまったので、残念です💦)
渋沢氏が祖父に似ていることもあって、「論語と算盤」、親近感を持って読むことができました。
また今後、自身で噛み砕いて記事にしたい濃い内容でしたが、読書後に1番強く感じたことは、
「お金あっての人間ではない、
人間あってのお金だ!!」
という腹の底からの実感でした。
渋沢氏は、日本の資本主義の礎となる多くの組織や企業を残しましたが、大変な紆余曲折を経ての成果でした。
始めは徳川幕府の政治を正そうと、倒幕に向かっていたら、まさかのまさか…渋沢氏にとっては敵側?の最後の将軍一橋慶喜の側で活躍することになります💦
天下国家の為に働きたいと強く願って大蔵省で税制や通貨等の大改革をしたと思ったら、辞めて、民間で会社を沢山立ち上げることになります💦
いつもはじめにやろうとしたことと反対のことをすることになってしまうのですが、渋沢氏の軸はぶれておらず、信念を持ってベストを尽くした結果だったと、本を読むとわかります。✨
私がすごい!と感じた渋沢氏の偉業は…絞りに絞って…主に7つ!!
●日本初の株式会社「商法会所」を作ったこと。
●「廃藩置県」(廃藩と藩札引き換えを同時に行うことで、安い藩札を沢山集めてお金儲けしようとする人が出ないように整えたり…買い占め・転売防止みたいですね…)を混乱なくととのえたこと。
●諸藩の負債は新政府が肩代わりし、日本初の「公債」というシステムを実行したこと。
●「第一国立銀行」を設立し、お金を沢山集めて必要な人に貸して、大きな事業を可能にし、日本の産業を盛り上げたこと
●「日本初の保険会社」(今の東京海上日動火災保険株式会社)をつくったこと
●学問や芸術の発展の為に「製紙会社」(王子製紙)をつくったこと
●商人にこそ、社会の為になる道徳に基づいた学問が必要だ!と「商法講習所」(一橋大学)をつくったこと
人として信念を持ち、筋を通して生きる論語の精神で、社会の為に経済活動を一生やり抜く!!
といった覚悟の結果、日本ではじめての会社や組織を、500以上残した渋沢氏のすごさを感じさせる「論語と算盤」でした☺💴=♥