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砂糖の過剰摂取によるメタボに2種類の成分が効くかもって研究

この記事は「砂糖の摂り過ぎによるメタボを改善する成分が明らかに ~イノシトールとタウリンが脂質代謝異常の改善に作用~」をより多くの方に知っていただくため、専門的な内容をできるだけ身近な言葉で説明しています。正しい内容が知りたい方は、元のプレスリリースをチェックしてくださいね。

挿入画像の出典:同ページ

メタボ(メタボリックシンドローム)の主な原因として、砂糖の過剰摂取が注目されているのをご存知ですか?これまでは食べ過ぎや、動物性脂肪の摂り過ぎが原因と考えられていました。しかし最新の研究によると砂糖(ショ糖や果糖ブトウ糖液糖)の摂り過ぎも主な原因になると判明。この問題の深刻さを受け、世界保健機関(WHO)は2015年に、1日の砂糖摂取量を摂取エネルギーの5%未満に抑えるよう勧告しています。ただ、なぜ砂糖の取り過ぎがメタボにつながるのか直接の原因は分っていませんでした。

名古屋大が発見したこと

そんな中、名古屋大の研究グループが砂糖の摂り過ぎが腸内細菌叢を変化させ、脂肪肝や高中性脂肪血症を引き起こすことを発見しました。さらに植物性食品に多く含まれる「イノシトール」と海産物に多く含まれる「タウリン」という2つの成分が、この脂質代謝異常を改善することも確認。つまりメタボの原因と対策、両方を見つけたってことですね!

イノシトールとタウリンの驚くべき効果

ちなみにイノシトールは「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれ、脂肪の流れを良くし、肝臓への余分な脂肪蓄積を抑制します。また、血管や肝臓の脂肪やコレステロールの流れを改善する効果があります。一方、タウリンは脂質代謝改善作用、抗炎症作用、ミトコンドリアの機能維持作用を持ち、血中コレステロールや中性脂肪を減少させる効果があります。つまりこれらの成分は、腸内細菌叢を変化させることで腸内環境を改善し、結果として脂肪肝や高中性脂肪血症を改善していたんです。

この研究成果は、甘いものを完全に控えることが難しい現代において、手軽な予防法が見つかったと言えるでしょう。今後は、イノシトールとタウリンの最適な摂取量や組み合わせの検討、長期的な効果の検証、そしてヒトでの臨床試験による有効性の確認など、さらなる研究が進められるとのことです。これからの研究が楽しみですね!

(考察)効果的な摂取方法

イノシトールとタウリンは、食事から摂取可能な栄養素です。ちなみにイノシトールは豆類、小麦、グレープフルーツなどの植物性食品に多く含まれています。またタウリンは魚介類、とくにイカ、タコ、カキなどの軟体動物に豊富に含まれています。ただし、成分の吸収には注意点があって、イノシトールはカルシウムの多い食事と一緒に摂ると、吸収率が半減するので避けること。そしてタウリンは水溶性で体内に蓄積されにくく、余剰分は尿として排出されるため、1日に複数回に分けて摂取することがオススメです。ただ、どちらとも食事だけでの摂取は難しいためサプリの併用がいいでしょう。

\ ここら辺から始めてみると良いかも /

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