幸せを煮込む、それが角煮である
人生で初めて角煮を作った。
自炊を始めて今年で4年になるが、未だにチャレンジしたことがなかった料理のひとつ。
つい先日、スーパーで豚バラブロックが安くなっていたので、「これはチャンスだ!」と角煮にチャレンジすることにした。
YouTubeで紹介されていたレシピを参考に、まず豚バラに焼き目をつける。
そして鍋に豚バラ、生姜、ネギの青い部分を入れて、40分下茹で。
…40分!?
角煮は意外と手間がかかるらしい。
今更戻ることはできない。やるならとことん手間をかけてみようじゃないか。
下茹でが終わったら、調味料を入れてさらに30分煮込む。
この30分は空腹との戦いだった。
部屋中に醤油ベースのいい匂いが充満し、この匂いだけでご飯が食べられるといっても過言ではない。
私はひたすら我慢した。全ては角煮のためだ。
そしてようやく、角煮が完成した。
ドキドキしながら鍋の蓋を開ける。
うわあ、いいにおいだあ…!
想像を超える出来の良さに、リアクションが絵本の登場人物のようになってしまう。
箸で持ち上げると、見事にプルプル。ずっとこうしてプルプルしていたいくらいだ…
…いやいや、この角煮を食べねば。
私は炊き立てのご飯を茶碗によそり、角煮を乗せ、仕上げにネギを散らす。
こうして、そるちによる「最強の角煮丼」が完成した。
いざ、実食。
「はわぁ…うまぁ…」
角煮と一緒にとろけてしまいそうになる。
下茹でをしっかりしたおかげで味もしっかり染みていて、ご飯と合わせると尚美味しい。
どこを食べても美味しい。これが幸せか。
自分はこんなに美味しいものを作れたのか…と正直驚いた。
時間はかかったものの、あまりに美味しかったので今後リピートする。絶対に。
そるちが作る、豚の角煮。
隠し味は、「幸せを願う気持ち」?