一度のセッションで起こり得ること。
創造療法はカウンセリングから始まります。
「特に何も悩んでいることはないんだけど。大した事はないんだけど。。」等の話始めでも、傾聴していると徐々に自然と出てきます。日常で意識的にも無意識的にも行っている制限が外れていき、自身の内側にあるものが現れてきます。そのプロセスは、自分を見せることを許していく時間だと私は思っています。
意識的にあえて見ないようにしていた自分の弱さや、過去の出来事への後悔、誰かに対する憤り、無意識に感じないようにしている傷、囚われやジャッジメントなどを意識や体感で自覚するということが起こります。
その起点から、癒しや変化のプロセスが始まります。
無意識領域のエネルギー的観点からすると、創造療法を申し込んだ時点から既に、自身の癒しや変化の方向へと歩み出していると言えます。
また創造療法は、口に出せない自分を表現することで癒すセラピーでありながら、自覚できていない自分の事を知るセラピーでもあり、意識できている自分の問題や感情等を描画やボディワークなどで感じるままに満足いくまで表現する内に、気づいていなかった自分の側面に気づき、感じていた感覚が気づきと同時に変化するというの創造のプロセスを辿ります。
先日の創造療法セッションで、クライアントさんが最初のカウンセリングでは「人生の終盤にいるのにどう締め括ったらわからない。気力が無い。」とネガティブな視点で自身の人生を捉えていらっしゃったのですが、描画で思うまま感じるままに表現する内に「人生まだまだ何か続く気がしてきた。自分は人生を続ける気があるんだと気づいた」と仰り、自分の中の前向きさに気づいたその瞬間から、表情がパッと明るく変わり、発するエネルギーも軽くなり、パステルカラーのような柔らかい輝きが現れたのを感じました。
創造療法はクライアント中心主義の心理療法ですので、セラピストは基本的に介入は行いません。クライアント様自身が自分の新たな側面・コア・本質を見出し、自分のエネルギーを望むように変容させる、自己創造のセラピーです。
この心理療法はどうしたらいいかわからない時や自分を見失っている時にはとても有効だと、改めて実感したセッションとなりました。ありがとうございました。
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