マイナー同人女こそコミケに行け(C104レポ)
8/11に開催されたC104(1日目)に二次創作でサークル参加してきました。
コミケは一般参加もしたことがなかったので、完全なコミケ初参加です。
私は同人イベント自体は赤ブー・コミティアには複数回出ているので、主に「普段赤ブーのイベントに出ており、コミケの参加検討している方(主に女性)」の知見になればと思いレポします。
※具体的な部数の話も最後に書いてますが、有料設定にしてます。
コミケを視野に入れているマイナージャンルで孤軍奮闘する同士は是非参考にしてみてください。
YOUはなぜコミケに?
ズバリ、こちらのnoteを読んだのがきっかけです。
こちらのnote、公開当時は賛否両論だったそうですが、私個人はかなり興味深く読みました。
特に「(女性が赤ブーに流出することで)コミケの会場でしか出会えないニッチな本との出会いが減っている」と嘆いているのが印象的でした。
私は普段超絶マイナージャンルで二次創作をしており、
かつそのジャンルは、強いて言えば女性より男性、もっと言えば年齢層高めの男性の知名度が高いジャンルでした。
なので先ほどのnoteも踏まえて、「赤ブーで出すよりもコミケで出したほうが客層と合致しているのではないか?」と思い、コミケに申し込んでみることにしました。
「会場でしか出会えないニッチ本を探している買い手」が(わずかでも)存在している、というのはマイナージャンルのサークル側からしたら一筋の光のように感じられました。
また、そもそも赤ブーでは推しカプや推しジャンルの島をくまなく見るなどはあれど、あまり「未知のジャンルをdigる」という文化はない気がします。
故にニッチジャンルのサークルは少なく、買い手としても若干の物足りなさを感じたりもしていました。
要は、あのnoteを読んで、一ニッチ本の書き手として「買い手に見つけてもらいたい」、かつ一買い手として「新たなニッチ本に出会いたい」というのを両方満たせ(そう)だなと感じたのがコミケだったのです。
個人的に感じた赤ブーとコミケの違い
普段赤ブーに出展されている方がコミケを検討した時に一番気になるのがここだと思うので、よく論じられる各トピックについて体感ですが語ってみます。
まずは人の多さ
これは圧倒的でした。
とはいえ人がぎゅうぎゅうに密集していのは一部の流行ジャンルの島だけで(今回で言うとブルーアーカイブとか)(あと企業ブースもヤバかったらしい)、
それ以外の島の人の入りはコミティアや赤ブーと大差ない印象でした。適度なまったり感というか。
ただまあ如何せん人が多いので、行き・帰りは大変でしたが…。
時間帯別の人混み具合(体感)
10:00(開場)~12:00
アーリーチケット(早く入場できる券。ちょっと高い)組が颯爽と買い物していく。
事前にwebカタログとかでサークルチェックしてくれてた人がサクッと買ってくれてるのかなという印象でした。私も店番は売り子さんに頼み、めぼしい本はこの時間帯にサクッと買い物しました。
12:00~14:00
通常入場組とアーリー組が入り乱れ、おそらく人込みのピーク。
一般参加者の場合、ここにかぶせて通常入場しようとすると多分めっちゃ並ぶ?ので、もう少し早くか遅くに時間ズラすのがベター。
14:00~16:00(閉会)
時間がたつにつれグラデーションのように人が減っていく。14:30くらいから撤収するサークル多数。
私は新幹線の都合と体力の限界で15時くらいで撤収しましたが、撤収作業しているときに滑り込みで2,3人に買っていただいたので、最後まで粘れるなら粘る価値はあると思う。まあでも帰りが地獄なのかな…。
一般参加者の場合、行きは事前にアーリーチケットをゲットし午前中にさくっと買い物を済ませ12時くらいには帰るか、人通りが落ち着いてきた14時頃に顔を出してサクッと狩るのがいいのかなーと感じました。
コミケは"臭い"のか?
これは正直あまり感じませんでした。さすがに人が密集しているブルアカの島などを通る時は多少感じましたが、それもなんというか各々がそれなりに汗かいたらまあそんくらいにはなるよね、という匂いで全然許容範囲でした。
「オタクは風呂入れ!」「服洗濯しろ!」と先人たちが言いまくってきた効果なのでしょうか。
あと、いうてビッグサイトは天井も高く開けているので、満員電車とかの方が個人的にはキツイなと思いました。
まあでも野外で並ばされる一般参加者の待機列とかは違うのかも…?
暑さについて
これもサークル側はそんなに。多少の暑さ対策グッズで十分かと思いました。
一方、一般参加者は野外に並ぶことになるのでマジ熱中症対策必須だなと思いました。
とにかく一般参加者が過酷すぎるのが夏コミ。あんな過酷な目に遭わされてでも毎年果敢に同人誌のためにビッグサイトに向かうオタクたちは何者なんだと思いました。
C104では救護室が満員に?なったらしいですが(Twitter情報)、そりゃ炎天下の中クソ並んだら倒れるよ~と思いました。おそらく救護室に行った人も全員一般参加者だと思う。
それくらいサークル参加と一般参加の参加ハードルの違いを感じました。
変な客に絡まれるのか?
これもあくまで私はなかったです。一人の客に長居されたり?絡まれ続けたり?はなく、あっても多少の雑談くらいでした。
ただ、若干赤ブーよりは積極的にコミュニケーション取る傾向にあるかも。
女性向け同人の場合、既にSNS等でコミュニティが出来上がっていて、その延長線としての「社交の場」が同人イベントだと思うのですが、コミケの場合は「コミケという特別な祭り」で一期一会の出会いを楽しむ、という感じというか。
まあでも、遠目で見てて女性サークル主のところに男性客が長居していて、「あれ、絡まれてる?」と思う場面はあったといえばあった……(知り合い同士なのかもしれないのでなんともですが)。
売り子さんは頼んだほうがいい
撤収の時、ダンボールゴミはあっち、普通の可燃ゴミ・ペットボトルはこっち……と広いホールの中各種に散らばっていて、一人だと右往左往して結構大変だなと思いました。売り子さんに手伝ってもらうと二人力で早く済む。ありがたかったです。
また、宅配搬出も、赤ブーやコミティアのつもりでホール内の片隅のブースで発送するつもりでいたら、野外まで歩いて並んでQRコードから住所とか打ち込んで…と大変でした。
ただ、レンタル椅子借りれなかったのでほぼ立たせっぱなしにしてしまって申し訳なかったなー。
やはりハードルは高い
サークル出展料も赤ブーより高く、一般参加も炎天下で長時間並ばされ…とにかく参加ハードルが高い。
あと今回の私の参加理由が「現地で見つけてもらうため」なので当然なのですが、A1のクソデカポスターを刷ったり設営を工夫するために色々買ったり、あと暑さ対策グッズも揃えたり……コストはかかるなと思いました。
同人活動なんて赤字前提の酔狂とはいえ、赤ブーよりは体力的にも金銭的にも消費すると思っておいたほうがいいです。
マイナー壁打ち同人女こそコミケに行け
女性向け同人はどうしても「共同体」の側面が強く、「マジでニッチなジャンル」かつ「交流なし」の人間は需要があまりありません。
女性向け同人イベントから零れた同人女の「受け皿」としてあるのがコミケだなと思いました。
とはいえ、その「マジでニッチなジャンル」が男性向けか女性向けかの判断は必須です。
例えば「ご当地ヒーローのA×Bに萌えてる」、みたいなニッチさであれば圧倒的にコミケ向け。そのご当地ヒーローの解説本とかあればさらに面白がってもらえるでしょう。
ご当地ヒーローもジャンルは「特撮」で、興味を抱きやすいのが男性だからです。
ただ、「数年前にサ終した女性向け男性アイドル育成ソシャゲのC×Dに萌えてる」とかだとちょっとどうかな~という感じ。
まあ要は赤ブーで埋もれてるマイナーサークルも、その埋もれてる理由が「本来は男性のが面白がるマイナージャンルたから」という層はコミケに行ったほうが案外ワンチャンあるよ、ということです。
そうしゃないマイナーはどこへ行けばいいの?って話ですが、それは私にもわかりません…。
冒頭貼ったnoteで散々論じられていますが、やはりコミケは女性向けは圧倒的に弱いです。参加ハードルが高すぎて女性があまり来ないので当然といえます。
赤ブーのイベでは壁で何百部も捌ける、女性向け流行ジャンルの大手サークルも、コミケに出ると全然振るわない…なども十分ありえると思いました。あくまで体感ですが。
逆に、赤ブーでは一切見向きもされないサークルが、同人誌のコンセプトやアプローチ次第で、コミケ"では"前者のサークルより売れるという現象も全然起こりうると思いました。
あと、これも体感ですがコミケは数百部~数千部単位で捌ける壁サーと、売れてマックス50部のニッチな島中に二極化しているのかなと思いました。
赤ブーと比べて中堅(中間層)があんまないというか。
ブルアカとかウマ娘とか、男性ジャンルの内部に入ると中堅サークルもあるんでしょうが、ざっと館内を歩き回った印象はそんな感じでした。
これはコミケというイベントの特殊性、唯一性にもつながっていて悪いことではないと思います。
めちゃくちゃ売れてるエロ本と超マイナーでディープな本が同居してるイベントってカオスで面白いし。
このレポで、普段赤ブーに出ていてコミケの参加を検討している方の参考になれば幸いです。
以下、実際の部数レポてす。気になる方のみどうぞ。
で、売れたの?
今回はちゃんと作った既刊と、即席のコピー本を持っていきました。
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