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ソファストーリーズ

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ソファはいつも暮らしのまんなかにある。 椅子より大きく、ベッドよりしたたかに。 活動と休息のあいだのさまざまな時間、 一人もの思いに耽る時 親密な二人の空間 わっと花の咲く家族…
運営しているクリエイター

#ソファ専門店NOYES

家族だけど“一人ひとり”。大人の3人暮らしを守る、広くて大きなソファ

新居を立てようと思い立った私たちが真っ先に思いを巡らせたのは、ソファだった。 インスタグ…

往復書簡。息子より、34年をソファに込めて

この2週間、平日の仕事後と休日を使って、僕はあるものを仕上げていた。「背景」「方法」「結…

往復書簡、母。35年目、夢のような大きな贈り物

「いままで必死に“親”をしてきて、二人ができてないこと。自分たちの人生を考えること、そし…

数字が重なる夜。父と娘の夜更かしトランプ

こっち、ん、やっぱりこっち。と思わせて「こっち!」と、私の反応を伺いながら、左右へ数回指…

我が家の小舟よ、さざ波をゆけ。

小さいソファから足先がのぞいている。 派手な靴下なので、娘だ。中学生になって急に背が伸…

犬2匹、猫2匹、そして2人の、家族の合図

「ヒロシ、そろそろ行こっか? 」。海岸沿いを歩きながら、道中で買ったアイスコーヒーを一口…

明日また、同じ場所で

明日、僕らはこの部屋を出ていく。 いろいろあったね。ありきたりな言葉を、それでいて大切に響く温度でそうつぶやきながら、妻は「ツ、」と指でなぞる。 この部屋で一番、思い出が詰まった場所を、さっきからずっとなぞっている。 結婚してから3度、引っ越しをした。二人とも物を捨てられない性質で、引っ越しのたびに「ここぞ」と手放すものを整理してきたからか、すぐには思いつかない。 ない、かもしれない。そう言おうとしたとき、妻の言葉が重なる。「あ、あった!このガジュマルはそうだよね」。

絵日記のブルーハワイ、白いソファはあつい雲

「だってもうすぐ、お姉ちゃんになるから」。 ソファに広げっぱなしの絵日記は、「小学3年…