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デザインフィードバックの場をデザインする

デザインのフィードバックって難しい

と感じてる人、いっぱいいると思います。

  • レビュイーが萎縮してしまって本質的な会話にならない

  • 感覚的なフィードバックになってしまう

  • 修正点の言語化が上手くできない

あたりが、難しいと感じる要因だと思います。

これらは、

フィードバックの「場」そのものをデザインする

ことで、ある程度解決できます。

ちなみに

フィードバックする人を「レビュアー」
フィードバックを受ける人を「レビュイー」

と言います。


レビュイーが萎縮してしまって本質的な会話にならない

これが一番手強いと思っています。
レビュイーに自信が無い場合に良く起こる現象です。

自信が無い人は、総じて「言い訳」をします。

・時間がなかった
・初めて扱う業界だった
・自分で納得いってない

など。

これらの言い訳を語る時間と、それをレビュアーが聞いている時間は、
フィードバックの場において全くの無駄なので、この時間は無くしたいところです。

ひとえに自身の無いレビュイーは、フィードバックの場を恐れているので、こういう言い訳をするのだと思います。

なので、

・フィードバックは怖くないよ
・はじめはみんなそうだよ
・フィードバックはあなたのためになるよ
・むしろ楽しいよ

を丁寧に伝えてあげる必要があります。

過去に勉強会を運営するコツの際にも書きましたが、
全ては「組織の成功循環モデル」で解決できると思っています。

まずは関係の質を向上させ、レビュアーとレビュイーの信頼関係が築ければ、「言い訳の時間」は無くなっていきます。

「なぜ出来ないの?」
「なぜ分からないの?」

といきなり結果の質を求めずに、フィードバックの場の心理的安全性を保つため、デザインの良いところを意識的に多めに取り上げて褒めることが大事です。

徹底的にフィードバックするのは、信頼関係が構築されてからが良いです。
まずは「またこの人にフィードバックしてもらいたいな」と思える関係性を築きましょう。

ポイントは、レビュアーもレビュイーも、
同じベクトルを向くことです。

フィードバックの対象はレビュイーでなく、成果物です。

関係の質が低い状態
関係の質が高い状態

感覚的なフィードバックになってしまう / 修正点の言語化が上手く出来ない

  • なんかパッとしないから他のパターン作って

  • 赤は好きじゃないから青にして

  • インパクトがないから工夫して

のような感覚的なフィードバックをしてしまうと、
レビュイーはどこがどういう理由で良くなくて、
どういう風に修正すれば改善されるのかが分からないので、
デザイン修正の再現性が担保されません。

レビュアーとしての信用も失ってしまうので、
フィードバックの根拠をしっかりと示す必要があります。

感覚的になってしまう原因として、
「情報の不足」があります。

正しくフィードバックするための情報がレビュワー側に揃ってないため、感覚的なフィードバックになってしまうのです。

情報とは、

・プロジェクト概要 / 背景
・ターゲット
・クライアント要望
・デザイン制作の意図

です。

これらの情報を収集した上でフィードバックするために、仕組み化することで解決できます。

レビュイーがレビュアーにフィードバックを依頼する際、デザインカンプと併せて必ず上記情報を提示するようなフローを取ります。

情報の提示が無ければ、フィードバック依頼を却下し、
改めて情報を揃えるよう依頼します。

この仕組み化をすることで、
レビュアーは背景や要望や制作意図に沿った正しい根拠あるフィードバックが可能になりますし、
レビュイーはクライアントにデザイン提案する際のロールプレイング、かつデザインの言語化の訓練になります。


まずは関係の質の向上から

とにもかくにも、やっぱりどこまでいっても人間対人間ですから、
やっぱりコレが一番大事だと思います。

ロジックも大事ですが、信頼関係がないと何も上手くいきません。


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