ELLEGARDEN:Lost & Found
ELLEGARDENのドキュメンタリー「ELLEGARDEN:Lost & Found」を観た。
気取った作りがちょっと鼻につくけれど、とても興味深いドキュメンタリーだった。ELLEGARDEN結成から活動休止、10年ぶりの復活まで、メンバーと関係者からのインタビューと当時の映像でその軌跡を振り返る、という内容。
前にもnoteで書いたけれど、俺はELLEGARDENが好きだ。ライブに行きまくるほどのガチ勢ではないけれど、CDとDVDは全部持っている。そのくらいは好き。
雑誌のインタビューなどはあまり読んだことがないので、そういう人たちからすれば周知のことかもしれないけれど、ボーカルの細美武士は他のメンバーにタメ口なのに、他のメンバーは「っす」とか、「細美さん」とか、細美武士に対してちょっと崩した敬語を使っていたりして、驚いた。地元の仲良しバンドだと思っていたけれど、そう単純な関係ではないようだ。
このドキュメンタリーを見て感じたのは、産む側と、産まれたものを育てる側の温度差の違いが崩壊を招く、という生々しい現実だった。
バンドの作詞作曲を担う細美武士の苦しみ。出来上がった曲をアレンジする他のメンバーの思い。どちらが正しくて、どちらが間違っている、という単純なことではなく、ほんの些細なボタンのかけ違いからバンドが活動休止に至る様子が見ていてつらい。
俺も当時、アルバム「ELEVEN FIRE CRACKERS」を聴いた時は、とんでもない作品だと思った。それを超えるものを作らなければいけない細美武士のプレッシャーは計り知れないものだったと思う。
10年の活動休止を得て、他のメンバーが細美武士に対して、当時の彼の気持ちが分かった、と語るシーンは思わず目頭が熱くなる。ドラムの高橋宏貴が「細美さんに謝らないと」と涙目で話すシーンは特に。
ELLEGARDENが何を失い、この10年で何を見つけたのか。それを確かめるためにも、ELLEGARDENが好きな人には是非観てほしい。まぁ、俺がわざわざ書かなくても、ELLEGARDEN好きな人は既に観ているか(笑)。
本編とはあまり関係ないけれど、細美武士は今ではすっかり筋トレしまくりでバキバキの身体をしているけれど、頬の肉はちょっと重力に逆らえていなくて、バンド小僧って感じだった細美武士ももうおっさんって事なのか、としみじみしてしまった。いや、ディスってないよ。俺もおっさんになったなぁ、て事ね。