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旅のエッセイ

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旅で感じたことを書いています。
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教育において助けられたという経験の価値

教育において助けられたという経験の価値

「人に優しくしなさい」
このような言葉はたくさん言われているし、特に教育現場では耳にタコができるくらい言われているだろう。

人に優しくすることは良いことだし、誰もがそうするべきだとが頭では分かっている。でもだからといってそれができるかどうかと言われるとそこは難しい。
それでいて、「なんで優しくできないの!」と言われてしまうことも多々。そう言われてもね・・と思ったことは私自身たくさんあるし、多くの

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家の近くに遊歩道があるということ

家の近くに遊歩道があるということ

大学時代に住んでいたアパートの近くには「玉川上水」の遊歩道があり、社会人になってから「せせらぎ散歩」と言われる遊歩道がやや離れてはいたがあった。特に遊歩道を求めてそこに住んだわけではなかったが、なんとなく好きで時々散歩をしに出かけていた。

というは、こないだまでいたフィンランドには本当に多くの遊歩道が整備されていたからだ。当時は家が定まっていなかったからAirbnbを使って2箇所に住んでみたが、

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街並みとインスタと民藝

街並みとインスタと民藝

つい先日ヘルシンキに到着した。せっかくヘルシンキまで行くのだから、コペンハーゲン(デンマーク)→ストックホルム(スウェーデン)を経由して来た。

そこで改めて感じたのが、“街並み“の影響力だ。

歴史を感じさせる景観、広場の真ん中にある銅像、街の至る所にある時計台。そういったものが人々に与える影響。美的感覚や価値観をある程度定めていくような感じがした。もし、私がここで育ったのなら、違う美的感覚や価

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グラングリーン大阪と集落

グラングリーン大阪と集落

既に日が沈んだ休みの日。噴水のある深さ20cmの水たまり?池(正式には水盤と呼ばれているらしい)に少年が寝転がっている姿を見かけた。そのような光景なら、全国に世界に、あるかもしれない。しかしだ、この光景の周りにはたくさんのビルがあり、世界的に見ても大規模ターミナルに数えられる大阪駅がすぐそこに見えるのだ。この光景は私の都市観を更新するように迫ってきた。

◼️集落との類似性大阪に少し用があったので

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車窓から見える人たち

車窓から見える人たち

自分以外の人がいる。その人たちが同じ時間を違う景色を見たり、違うことを考えたりして過ごしている。そんな至極当然のことがこの上なく不思議に感じてしまう瞬間がたまにある。

つい先日、新大阪から博多へ、そして数日後に博多から新大阪に戻り、さらに新大阪から静岡へ、新幹線で移動した。お金はあまりないが、時間はあったので、JTBの格安チケットとぷらっとこだまを使い、たらたらと、いや新幹線だから、たらたらとい

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「Beautiful!」に感じた違和感

「Beautiful!」に感じた違和感

美しいものを美しいと思える感性にときどき嫉妬する。同じものを見ているのに、その感情の振れ幅がなぜこんなにも異なるのか。「これにこんなに感動できるのか!素敵だな!」って。でもその一方で「あ、なんか嘘っぽい。口だけだな。」って思うことだってある。

こないだ、WWOOFというサービスを通して、地元の方の家に泊めてもらう機会があった。そこの人は明るく、笑顔を絶やさず、エネルギッシュな方だった。なんにでも

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