指定難病が持つ意味
2024年10月11日に掲載されていたネットニュース。
現時点で国の指定難病になっている
潰瘍性大腸炎が指定外れるんじゃないかと言う記事。
要約すると、
患者数が一定数以下(人口の0.1%程度以下、当面18万人未満)
という要件を満たさなくなる。
患者数は発表しているところで差はあるものの、18万人前後はいるようです。
増加傾向であるこの病気は将来的にこの要件によって指定外になりうる、というのが記事の内容。
ちなみにニュース記事に載っている
根治のための治療方法がなく、継続的な治療が必要な疾病であっても、一般と同等の社会生活を送ることが可能である場合には、該当しないものとする。
に関しては、厚生労働省の令和6年10月10日付で掲載されている
第60回厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会(持ち回り開催)資料
にて削除する事項となり、新たに以下の文が追加されています。
対症療法や進行を遅らせる治療方法等により、一般と同等の社会生活を送ることが可能である場合
意味合いとしては変わりないかと思います。
症状は変わらないのに、患者数が増えたから指定が外れるとは中々理解するのは難しい。
この助成のおかげでQOL(生活の質)を保たれている方も多いと思う。
外れれば金銭面で無理をしないといけなくなり、その結果症状は再燃、結果QOLは間違いなく下がる。
どうすることもなくなれば生活保護に頼らざるを得なくなるのは明白。
それは患者本人も国も求めていない将来のはずなのに。
「治らない」という絶望に負けないよう毎日気を張り詰めながら、学校・職場などに通い、家事をし、日々乗り越えられている一つの助けがこの助成。
将来の不安は生涯払拭できなくても、医療費をケチらないといけない人生だけは日本で起こってほしくない。
これからも指定難病に継続して認定して頂き、その上で軽症者特例の要件緩和などの検討もお願いしたい。