ももクロが水着をやらない理由【MCZ式マーケティング戦略】
いつもありがとうございます、そばじま(@sobajimaximum)です!
今回は、"ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)は、なぜ水着をやらないのか?"について取り上げます。
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【15周年、おめでとうございます!】→【レポート】ももいろクローバーZ、15周年記念ライブを開催。新曲「ヒカリミチ」もサプライズ披露|THE F1RST TIMES:2023.05.18
アイドルと水着では、ファンの獲得や人気の維持など、切っても切り離せない要素のように思いますが、それをやらないとはどういうことなのか、それについてまとめていきます。
こういうひとつの事柄であっても、他のいくつもの事柄との整合性、一貫性があって、また、こういうことの、ひとつひとつが合わさっていくことで「ブランド」として成り立っていきます。
今回はももクロの事例ではありますが、ブランドづくり、ブランディングとはどういうことなのか、これを念頭に置いておくと、別の場面でもアイディが浮かび、何らかの応用が効くように思います。
週末ヒロイン ももいろクローバーZ:ホームページ→
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先日、小島和宏さんの『ももクロ非常識ビジネス学』を読んでいて、"ももクロは水着をやらない"ことを取り上げている箇所があって、"カラフルな衣装で楽しい雰囲気"というのはありますが、確かに彼女たちの水着姿は見たことないなと思いました。
ならば、ももクロの水着姿を見たいか?と考えてみても、どうしても見たいものでもなく、それに、見たところでどういう感想を持てば良いのかがわからない、というのが本心のところです。
『ももクロ非常識ビジネス学 アイドル界の常識を覆した47の哲学』小島和宏/ワニブックス
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本文の抜粋部分(一部)が、こちらでチェックできます→
社会人が学ぶべき、ももクロの非常識哲学:現代社会で「朝令暮改」は是である!|東洋経済オンライン(2018年12月25日)
ここでは、アイドルとは?ということの本質的な議論はさっぱりと、それでいて、ももクロとは?ということについても、熱心なモノノフの人たちに任せることにします。
いわゆる「アイドル」というと、ジャニーズ事務所、AKBグループが抱える人数が多いように、あるいは、韓国のBTSやTWICEのように、基本は若い男女の歌や踊りに魅了され、それに夢中になって応援する、そういうひとつの憧れの存在であるように思います。
特に女性アイドルの場合では、主なファン層/メインのターゲットは、だいたい自分たちの年齢と同じであろう、10代後半〜20代の男性となるでしょう。
そうなると、女性の若さ、瑞々しさを売りにして、また、短期的に人気を獲得し、売り上げを伸ばそうと思うと、水着姿になるのはひとつ有効な手立てではあります。
胸が大きいとか、スタイルが良い若い女性が、カラダのラインをより強調するとか、肌を多く露出する水着姿になるというのは、とても魅力的であると思います。
それによって、人気は獲得、ファンの数は増えるかもしれませんが、別のとらえ方をすると、水着姿になるというのは、男性が女性を恋愛対象として見ることであり、疑似的な恋心を持つことにもつながります。
異性として意識することが多くなったり、否応なしに異性としてのみ意識したりするというのは、もちろん全員が全員そうではありませんが、性的な特徴をアピールすることには、そういう側面が付いて回るということです。
ホストやキャバクラでも、異性のお客さまをその気にさせる"色恋営業"のスタイルがあって、売り上げを伸ばすのに有効ではありますが、これも同じようにして、一方でリスクを呼び込んでしまう恐れもあります。
自分の好きな誰々ちゃん、他の誰よりも自分を見てほしいとなると、淡い恋心や疑似恋愛の関係が崩れてしまい、場合によっては、執拗につきまとうとか、危害を加えるようなことにもなりかねません。
そうでなくても、これまで清純派、正統派美少女のようなコンセプトで活動しているアイドルが、いきなり悩殺セクシー、大人の艶・色気の水着姿/下着のランジェリー姿を打ち出してしまうと、ずっと見ている人にとっては戸惑いを隠し切れないかもしれません。
それによって新たに興味を持つ人もいるかもしれませんが、あれ、このアイドルの路線とは、今までのは一体何だったのか?どれが本当なの?となって、興醒めするとか、興味を失うファンもいるかもしれません。
これも、当の本人や周囲が、今後はその路線で押し進めていくとか、新しいイメージで活動の幅を広げるということで、活動の仕方を変えていくというのであれば、そこの理屈は通っています。
ももクロの場合では、川上アキラさんを筆頭にしたマネージャー陣(事務所の判断も含む)の意向で、親御さんから預かった若い女の子たちの人生を考え、当初より「長く活動すること」を掲げています。
事務所のスターダスト・プロモーション自体も、水着NGのスタンスを取っていることでよく知られているようです。
その「長く活動すること」を基本の軸として定めると、短期的に人気を獲得しようとすることは相反するため、当然、若さや女性みたいなことをアピールしていく、水着になることとの相性は良くありません。
この場合、性的な魅力を前面にアピールするのではなく、ステージでの歌唱や踊り、衣装などを含めた楽しさでもって、ももクロに興味を持って、応援していただきたいというメッセージを暗に発することになります。
これが、後々になって男性限定、女性限定、子ども限定のライブへともつながり、幅広いファン層の獲得、および親子でももクロのファンになる、広くファミリー層も取り込んでいくことに成功していきます。
自分たちが「長く活動すること」を意識していくうちに、今後はメンバーの結婚・出産のようなこともあるでしょうし、その前にファミリーで楽しめるももクロになっているのは、興味深いなと思います。
アイドルの主なファン層が、10代後半〜20代の男性であるにも関わらず、老若男女の幅広い方々に応援されるというのは、人数の規模においても、売り上げの大きさにおいても、だいぶ差が出てくることでしょう。
もちろん、場合によっては水着姿にもなって、10代後半〜20代の男性での爆発的な人気によって、男女、各世代に大きく広がることもないわけではありませんが、この難易度は高いような気がします。
それに、個人的には、短期的に一気に収益を上げるということでは、1990年代後半のSPEED(スピード)が印象に残っていますが、グループの名の通り速いスピードで駆け抜けていった活動スタイルです。
短期的に勝負をかけるのか、また、水着姿になるのかどうかは、どちらがより良いというようなことは、一概に決められませんが、ももクロの場合では「長く活動すること」の軸を保つことで、他の事柄との整合性、一貫性が取れています。
私の場合では、米米CLUBを長くフォローしていますが、春夏秋冬の季節に関係なく歌を聴きたいし、長く支持していきたいと思っているので、パッと咲くような活動よりも、いつも楽しめるし、長く続いているももクロ的な活動の仕方を好ましく思います。
そういうことで、「ももクロが水着をやらない」ことをテーマにして、ここまで展開してきました。
ももクロ【MV】結成15周年記念ソング『いちごいちえ』 -MUSIC VIDEO-
【2023年8月1日:追加】
時期や時代によって、または、人によって何のビジネスをするかは変わりますが、やるべきことで変わらないことをまとめました→
【ビジネス】中田敦彦のマーケティング論【商売の鉄則】
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ビジネスにおいても、トレンドやファッションで短期的に収益を上げるやり方もあれば、いつの時もあるような老舗スタイルで収益を上げるやり方もあるものです。
最近、「覚王山 フルーツ大福 弁才天」代表の大野淳平さんの話が興味深かったので、ブログ記事にまとめたので、こちらもぜひチェックしてください!
「覚王山 フルーツ大福 弁才天」のホームページ→
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