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"知ってたらやったのに"は言ってはいけない【エプロン作り編】

『それ知ってたら俺だってやったのに』

こんなことを言う人があなたの周りにもいませんか?

ここであるエピソードを紹介します

家庭科のエプロン作り

高校の時に家庭科でエプロンを作る授業があった
布と説明書とミシンと全てが用意されていた
エプロンと言っても小学校で作るような布1枚に紐をつけるだけのヤツではなくなかなか本格的なヤツだった
といっても説明書をよく読み作り方とミシンの使い方を理解すればあとは工程をこなすだけだった

家庭科の授業はアットホームな環境で友達とワイワイと喋りながら出来る
そのため不真面目な生徒や説明書を理解するのが苦手な生徒はエプロン作りそっちのけでずっと遊んでいた
先生も特に注意はしなかった

毎週2時間の授業がありエプロンを提出する期限はしばらく先だった
それもありほとんどの生徒は余裕をぶっこいてたのだろう

そんな中、私は黙々とエプロン作りに励んだ
普段からそんな真面目だったわけでは無いが
布というパーツを説明書通りに組み立てる
なんかプラモデルに似てる!そう思ったら
エプロン作りは楽しかった
分からない所はすぐに先生に聞きに行った
そしてまた作業に戻る
それをひたすら繰り返す

翌週の授業でエプロンは完成し提出した
早すぎるから袋も作ってみてと言われた
ミシンの使い方を既に理解した私にとってただの袋を作るなんて造作もない
5分で完成しすぐに提出した
その後の授業は特にやることはなく余った切れ端でなにか作れないかと考えたり当時流行っていた手作りミサンガを編んでみたり
仲の良いヤツのエプロン作りを片っ端から手伝って回っていた

それからしばらくしてエプロン提出の期限が近づいた頃焦る生徒達が増える
みんなようやく必死で作業し始めたようだ

『先生ー!』
『わかんない!』
『どうやるのー?』

あちこちから声があがる
急に忙しくなる先生
てんやわんやである

そうして何だかんだ全員が無事提出できた

その次の週に点数と共にエプロンは返却された
家庭科のテスト返しみたいなものだ

テスト返しでクラス最高点の生徒を発表するという謎の遊びをする先生がいるだろう?
この先生もそのタイプであった

クラス最高点は私だった
点数は98点だ

先生はこう言った

『早くに提出して他の生徒に教えて回ってくれてたのでその分も点数に反映しました』

その時だ

クラスでもお調子者の生徒が立ち上がって言った

『そんなんだったら俺だってさっさと終わりにしたのにー!』

その生徒は68点という自分の点数に不満があったようだ

すぐさま先生に論破される

『点数に反映されるとは知らないのにやってくれたからこその評価であって早く提出したからいい点数なわけではないです。
ちなみにあなたのエプロンはシンプルに雑だったのでその点数です』

その生徒は周りから笑われてしまった
しかし自分が注目を集められたのでまんざらでもない様子であった…

このエピソードのポイントは
【知ってたらやったのに】という意見である
これは丁寧に言うと
『知らなかったから出来なかっただけで知っていれば自分にだって出来たのに』という事だ
そんなのは全員がそうである

先生が何を評価しているのかを全く理解していない

『カレーは好きですか?』の質問に対して
『サッカー部でした』と答えるくらいチンプンカンプンである

知っていれば誰だってできる様なことにどんな価値があるのだろうか?
知らないのになぜかできた一部の人が評価されるに決まっている

良く考えれば分かることなのに話の根本を理解していない人が脊髄反射的に発してしまうのだろう

だがこういった話は他にもある
そのもう1つのエピソードは
明日のnoteで紹介することにする

今日も読んでくれて
どうもありがとう

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