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子育て中のママパパ必見?本格ミステリのススメ…あるいは効能

のっけから、これは私の持論であり、また本投稿の結論なのですが、本格ミステリを読ませることは大いに子育てに有効なのではないかとアラフォーの私はなかば(←中途半端)確信しています。

以下にその理由を記します。

あ、ミステリーはわかるけど、本格?本格ミステリって何?という人はまずは検索してみてください。結構、あいまいな定義なので説明が難しいです。
誤解を恐れず、一言で言うと、広義のミステリー小説(推理小説)のなかでも特にロジカルな謎解きに軸足を置いた作品のことです。

改めまして。以下に、本格ミステリが子育てに有効なのではないかと考える理由を記します。

まずもって、本格ミステリはニッチなサブカルジャンルとは言え、間違いなくひとつの文学であり、小説です。そもそも本を読むことは良いことなのです。ここに異論を挟む人は少ないと思います。

文章力、語彙力の習得は言うまでもなく、自分の考えを言語化する力が身に付きます。これらは広く読書という行為全般から得られる基本的なリターンです。

これに、読む本が本格ミステリであれば、追加ボーナスがあります。

追加ボーナスとは、ズバリ論理的思考力です。「言わんとすることはわかるけどそんな大袈裟な…」と思われたあなた!いえいえ、これが意外にバカに出来ないのです。

私は、仕事柄、色んなビジネス系のセミナーを受講してきました。こうしたセミナーの中にはよく「ロジカルシンキング」もカリキュラムとして含まれるのですが、受講してきた私の実感として、正直この手の能力は体系的に身につけるよりも、場数を重ねる(論理的に考える場面を重ねる)方が圧倒的に有効です。地力になるからです。

スポーツでも、考えてから体を動かすよりも、無意識に出来る人のほうが有利であることは言うまでもありません。

本格ミステリは、謎→論理的な解明というジャンルとしての定型的な構造上、読み続けるだけで、楽しみながら(これも良いですよね)、論理的思考力を身に付ける反復練習になります。大人になってから体系を突貫工事的に学ぶのに比べて、本格ミステリをいっそ趣味にしてしまったほうが論理的思考力は間違いなく熟練します。

これは社会に出てどんな職業に携わるかにもよるのですが、大人になると、思っている以上に、いわゆる「きちんとした文章」を書くことを求められる場面は多いものです。特にコロナ禍以降はビジネス向けのコミュニケーションツール(slackやteamsなど)の普及も相まって、ますますその傾向は高まってきています。

つまり、頭の中で瞬時に論理的な文章を組み立ててアウトプットする力が求められるのです。(今後、どれだけ生成AIが発達したとしても、人間同士の相互コミュニケーションのために、思考力・言語力は必要であり続けると私は予想しています)

この点、私が周囲を観察する限り、大人になっても不得手な人は本当に不得手です。先述のとおり、やはり一朝一夕では身に付かないものなのだと思います。

一方で、この手のパフォーマンスに苦手意識が無い人の多くが本格ミステリを愛読している…とは決して言えませんが、逆に、本格ミステリを愛読している(ことを私が把握している)友人知人の多くは接していて論理的なアウトプットに長けているという印象を持つことが多いです。

え?私?私は得手とは思っていませんので、例外なのかもしれません。そもそも人と話すのが苦手なのでそれ以前の問題です。コミュ障です。がんばります。

ということで、私の知りうる少ないサンプルだけでは、羊頭狗肉、残念ながら何ら本文タイトルの裏付けにはなっていないのですが(ここまで読んでもらっておきながら、すみません)、これまで述べたとおり、理屈上では、本格ミステリを読み続けることで論理的思考力が身に付く可能性はありそうです。あるはずです。
(信じたい)

わずかながら付け加えられる傍証があるとすれば、経営者や各界の有識者と呼ばれる人たちのあいだでも、案外、趣味を読書と言う場合、広義の推理小説を嗜んでいる人は少なくない印象があります。忙しい日常の息抜きを兼ねて頭の体操に使っているのではと想像しています。

とはいえ、子供に読ませるのに「殺人事件が起こるのがちょっと…」と言うのであれば人の死なない「日常の謎」ものだってあります。

もっとも私に言わせると、殺人事件が起きるミステリを読ませることだって良い意味で清濁併せ呑ませる一歩にすらなるのではと思ったりはします。

あと、これは効能と呼ぶには少々良し悪しなのですが、本格ミステリを読み続けると性格が疑い深くなるかもしれません。どこに伏線があるのか、この描写はトリックのヒントか、この文章はレッドヘリング(ダミーの手掛かり)かと考えながら読んでいると自然、日常でモノを見る目もそうなります。

昨今は、「陰謀論にハマる」だとか、生成AIの登場に伴い「情報の真偽を見極める力が必要だ」とか、そんな風潮がありますので、まぁ、人間関係に支障をきたさない程度であれば、これも効能に含めて良いのかもしれません。

というところで、まとめです。

子育て中のママパパさん、本格ミステリをお子様の教育にいかがでしょうか?

・言語力(文章力)
・論理的思考力
・(良い意味で)真偽を疑う力

これらが無理なく自然に楽しく身に付くかもです。

もし、お子さんが運動が苦手で、そのせいで自尊心の足りないタイプの場合、なおオススメです。
なぜなら、本格ミステリにはシリーズ探偵も多く、彼ら彼女らは身体能力(だけ)でなく、知力を以てして活躍するヒーロー・ヒロインだからです。運動が出来なくても、そんな「カッコイイ」も世の中にあるのだということを物語を通じて伝えられます。

未来を背負う子供らが多く本格ミステリに触れることで、「本格ミステリは子育てに有効か」という命題がいつか本当に証明される日が来ることを切に願います。


蛇足という名の余談…

私にも子供がいるのですが、ミステリー…どころか小説もあまり読みません。強くススメていないせいもあるとは思うのですが、子の好みが親のそれに似るとは限りませんね。


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