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勝てるFXトレーダーに必要なただ一つの「あるもの」

Twitterでもつぶやいたことがあるかもしませんが、私は岡田斗司夫というオタクのオッサンが大好きなのです。
私自身は別に彼のようにアニオタではないですし、映画などの映像作品もそれほど見るわけではないのですが、Youtubeは結構いろんなチャンネルを見たりします。

まぁ、見るといっても、実際に見ているわけではなくて、ブラウザの裏側でかけ流しているというのが正解なので、岡田斗司夫氏のチャンネルのように、何かを語っているチャンネルを何か他のことをしながらラジオのように聞いている、というのが正しい表現かもしれません。

彼は、その界隈ではオタキングとして崇め奉られ、オタクの世界の王者として君臨されている方です。

この岡田斗司夫氏は、「いつまでもデブと思うなよ」といった、ダイエット本でオタクの世界の外の人間にも認知されており、レコーディングダイエットという非常にロジカルで画期的なダイエット本を世に出しました。(まぁ、その後またリバウンドしているのはウケますがw)

動画も動画で、非常に示唆に富む内容であり、かつ頭の切れが随所ににじみ出ていて、キモオタという言葉が日本一ピッタリなオッサンであるにもかかわらず、他のYoutuberとは一線を画す切れ味鋭い動画コンテンツに、私はハマってしまっているわけであります。

さて、本題ですが、彼のニコ動のチャンネルの切り抜き動画で「努力」というテーマの興味深い研究結果を取り上げられていたので、ここでシェアさせていただきたいと思います。

FXで勝てるようになるために行う過去検証や、新たな手法を構築というのは、途方もない努力の積み重ねであることは明白ですが、彼のYoutubeで語られていた「努力」という行為をFXに落とし込んでみる、というのが今回の記事の趣旨です。

ちなみに、「お前ごときが勝ちトレーダーを語るな」というご指摘はごもっともで重々承知しているところなので、それを棚に上げている前提でお読みいただけると幸いです(笑)


1. 多大な努力をしてきた先輩トレーダー達。

FXというのは本当に難しいゲームです。
どういう取引手法を身に着ければ勝てるようになるのかという手法論に絶対的な正解がなく、勝っているトレーダーの取引手法や考え方は千差万別です。
恐らく勝てているのであれば、いずれの手法も正解である一方で、それを扱う人によっては不正解という、極めてあやふやなものだからFXはこれほどまで難しいのだと思います。

ですから、そういう不確実な世界で生き抜いていくためには、相当な訓練と実戦経験が必要であるのは疑いようがない事実だろうと思います。

早い遅いの違いはあれど、現在勝てるようになったトレーダーは、どこかのタイミングで相場に勝つべく何らかの「努力」をしていたと思うのです。
それは、ある人にとってはフォレックステスターや練習君のようなソフトで練習することであったり、別の人とってはMT4のチャートをじっと眺めることであったり、ある人にとってはスーパートレーダーのトレードを分析してみることかもしれません。

それぞれの人が勝ちたいという想いを胸に、何かしらの努力をしていると思います。
そして既に勝っている先輩トレーダー方の血の滲むような努力は想像を絶するものであったと、私は思うのです。

2. 努力は報われる。

子供の時から我々は耳にタコができるくらい「努力は報われる」という言葉を聞いてきました。
私は、我々FXトレーダーにとっての努力とは、練習の一言に尽きると思います。
そして「練習は嘘をつかない」という言葉も、中学・高校の部活で散々聞かされました。

しかし、かの有名な大リーガー、ダルビッシュ有はこのように仰っております。

その通り。
やりゃいいってモンじゃないと私も思います。

そして努力は報われるという言葉も正しいと私は思います。
しかし、その意味するところは、「努力していない自分と比べればマシ」という意味だと捉えています。

すなわち、勉強を頑張ったから100点を取れるわけではないし、勉強をしたからと言って他人との競争である入試で名門私立中学校に合格できるわけではないし、練習したからと言ってプロ野球選手になれるわけではないし、金の奪い合いであるFXで勝てるとは限らないのです。
やらないよりはマシ、ということです。

そして私は、成功の方程式は、

成功指数 = 才能 × 努力の正しさ(%)× 努力量 ± 運

だと考えております。

すなわち、才能が10ある人が100%の正しい方向性で10の努力をすれば成功指数は100になる一方で、才能が2しかない人が100%の正しさでの20努力をしても成功指数は40にしかならないのです。

ですから、FXの才能がない人はひたすら正しい方向に努力をする以外に勝てるようになる道は無いのだと思います。

3. 要するに努力しろってこと?

さて、ここで登場するのが件の岡田斗司夫です。

彼は基本的に「FXなんてやるやつは馬鹿だ」というスタンスを一貫して貫いておりますが、その話はさておき、今回ぶち上げた彼の主張は

「世の中の成功者は、単に運がよかっただけ。
賢くもないし、偉くもない。」

というものです。

散々検索してみたのですが、残念ながらオリジナルの論文は発見することができなかったので、あくまで岡田斗司夫が「そういう研究がある」と言っているという前提に依拠するのですが、ミシガン大学とテキサス大学の共同研究で、最新の遺伝子医学に関する知見が示されたということです。

この研究では、一卵性双生児(遺伝子的に全く同じ双子)850組を所得レベルの異なる家庭にそれぞれに配置させ、異なる環境でクラシック楽器の練習における努力できるか否かを比較調査した、というものです。

例えば、双子の一方を金持ちに、もう一方をアル中・ドラッグ中毒・その他問題のあるような家庭に送り込んだ挙句、そこでバイオリンのようなクラシック楽器をやらせるというトンデモ実験です。

クラシック楽器の練習というのは、非常に地道な鍛錬を擁する楽器であり、練習しても練習してもなかなか上手くならず、上達が非常に難しく、それでも上達しようとするのであれば日々の努力が必要である、ということで努力の適性を評価する手法として、この研究ではクラシック楽器が使用されたということです。

そして大変興味深いことに、この両大学の研究の結果、演奏技術における差異は双子それぞれで一切観察されなかった、とのことです。

これは一体何を意味しているのでしょうか?

要するに、楽器をうまく演奏するためには練習という努力が必要なわけですが、双子の楽器の熟練度、すなわち努力の度合いは家庭環境によらず差異はなかったということです。

そして両大学の研究者(もしくは、研究結果を受けて岡田斗司夫は)は、その人が黙々と目標に向かって努力できるか否かというのは、家庭環境のような外部要因に左右されるものではなく、もともと遺伝で決まってしまっている、と結論付けました

4. 結局のところ、勝っているFXトレーダーは〇〇だったのである。

この研究の意味するところは何でしょうか。

  • ある分野で才能があって、努力した人は人は当然成功する

  • 才能だけに頼って努力しなかった人でも成功するかもしれない

  • 才能がなかったとしても努力すれば成功するかもしれない

  • 才能がなく、努力もしなかったら成功はしない

これが私たちの思い描く成功確率のイメージであり、先ほどの方程式に数値を入れてみるとはじき出される答えと一致しています。

しかし、努力できるか否かが遺伝で決まる(そもそも本人の意思で努力することなど体質的にできない)のだとすると、「お前が成功できていないのは、完全に努力不足であり、俺のように努力しろ!」という主張が完全に破綻してしまいます。

先ほど出てきた成功の方程式を思い出してみてください。

成功指数 = 才能×努力の正しさ(%)× 努力量 ± 運

でしたね。

しかし、この努力量の上限が遺伝、すなわちランダムに決定されるものだとするとどうでしょう。

才能→遺伝(運)
努力の正しさ→0~100%
努力量→遺伝(運)
運→そのまんま運

と、構成要素のすべてが運になってしまうではないですか。

100億円トレーダーさんは「練習ソフトで死ぬほど練習することが大切である、死ぬほど練習しないからお前は勝てないのだ、練習すれば勝てるようになる」と仰います。

これは、全くもって正しいと私も思います。

しかし、練習できる根性があるかかどうかは、本人の意思の問題ではなく、そもそも遺伝で決まっているとしたら、偉大な先輩トレーダーが練習しろと口を酸っぱくして言ってくれているのに、練習もせずに市場という戦場に飛び込んでいく人が続出するのも、何ら不思議な話ではありません。

更にいうと、

  • 幸運なことにFXが解禁されたこの世の中に生まれた

  • 幸運なことに努力することができる遺伝子を持っていたので練習を積めた

  • 幸運なことにFXの才能があったかもしれない

  • 幸運なことに自分に合う手法に巡り合った

  • 幸運なことに自身のトレード手法と相場がマッチしている

  • 幸運なことにFXに拠出できるだけの余裕資金があった

というように、「岡田斗司夫が言う研究が実在する前提」であれば、結局のところ勝てているトレーダーは単に運がよかったのである、という結論に至ってしまいました。

5. 勝てるFXトレーダーに必要なただ一つの「あるもの」とは?

さて、上述の通り、

「FXで勝つために必要なのは、努力でもなんでもなく、運であった」

というのがこの記事の身も蓋もない結論となります。

勝っている先輩トレーダー方は、おそらくフザケンナとお怒りのことと思います。
何故なら、勝っている先輩トレーダーは(努力できる遺伝子を持っているとはいえ、)間違いなく多大な努力をした結果、現在マーケットで生き残っているはずだからです。

ですから、FXで勝つために必要なのは運であるという結論は、多大な努力をしてきた先輩トレーダー方に対して、「お前が勝っているのは、お前の母ちゃんが努力できる遺伝子を備え付けて生んでくれたからだろ。良かったですね、運が良くて。」と言っているに等しく、そのトレーダーの過去の努力を否定する、非常に不愉快な考えであるとお察しいたします。

Fラン大の美人女子大生が、心を入れ替えて在学中頑張って勉強して、留学もして英語力を鍛えて、念願の大手総合商社から内定を貰ったら、周囲の人から「馬鹿なあいつが内定をとれたのは、あの会社が顔採用をしているからだ」と言われたようなもんで、大変失礼を申し上げているとは承知しておる次第です。
(というか、私が言ってるのではなくて、岡田斗司夫が言っているのですが。)

人生運次第、どんな遺伝子を持ってどんな環境のどんな時代に生まれてくるのかという、自分ではコントロールできない中で人生は決まってしまう。

その中で皆、精いっぱいの努力をして、よりよい方向に向かおうと頑張るのですが、それすらも努力できる遺伝子の有無によって成果に差が出てしまうという、何ともエグいお話でございました。


さて、練習できないダメ根性が、自分のせいではなくお父ちゃん・お母ちゃんのせいだということが分かったところで、安心して練習しないで寝ることができるというものです。

皆様、素敵な夜をお過ごしください 。
ごきげんよう、さようなら。


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