大前研一「50代からの選択」
どうも、ざぜニストのゴメスです。
今日は大前研一さんの「50代からの選択」を簡単にまとめます。
この本の初版は2008年2月。メインターゲットは当時の大企業で勤める50代サラリーマンと言ったところでしょう。2018年の20歳が読んでも面白い箇所がふんだんにありました。
著者の大前研一さんは、1943年福岡県生まれ。マサチューセッツ工科大学で博士号を取り、日立製作所にて6年間、計9年間原子炉のエンジニアとして勉強を続けた。72年に突然マッキンゼーにて経営コンサルタントを始め、1年目にしてベストセラー本となった「企業参謀」を執筆。94年に退社すると、95年には「平成維新」を断行しようと都知事選や参議院選挙にも参戦したという経歴の持ち主。
著書の「やりたい事は全部やれ!」に代表されるように、時代に合わせて自身の経歴を「リセット」してきた方でして、個人においても、会社、国においてもこの「リセット」が重要な場面は多いと言及しています。この本で伝えたい事は結局自分の人生をリセットしてみたらと要約できるかもしれません。以下はこの本の個人的に面白いと思ったところのまとめです。
・デカイことやるなら20代から
・サラリーマン染色体に染まる
・社会に出て10年で学ぶべき事は学ぶ
・政治による明らかな不公平に気づくべし
・2つ格下か、地方企業に転職してみろ
・高齢者が金を持っている
・もったいないと思ったら負け
・やりたいことがあるなら見栄は張るな
・悩み→問題、解決へ。解決できない事は考えない
・「とりあえずビール」が人生を狂わせる
・選挙で惨敗したが寧ろプラス
・年収30億でも寂しい奴は寂しい
・サラリーマン染色体に染まる
サラリーマンは常に上司によって「人から言われたことをきちんとこなせるか」を評価されてる。多くのサラリーマンは入社して数年で、言われた事はやる、言われない事はやらない習慣がついてしまう。こうなってしまってはなかなか自分で考えて行動するということが難しくなってしまうとのことでした。
・デカイことやるなら20代から
時代を作った大企業の経営者たちはみな20代で創業している。彼らはみな、先を見据え、これからどんな社会が来るかを考え、自分でドンドンアクションを起こしていたと。こんな若者はたくさんいるんだろうが入社数年でサラリーマン染色体に染まってしまって、会社に飼いならされてしまう。そして、そこから抜け出すなら若い方がいいということだそうです。
・社会に出て10年で学ぶべき事は学ぶ
間違いなくサラリーマンとして実務のピークは30代前半だと著者は断言しています。年功序列型の組織だと、上に行くほど最先端の知識からは遠のいてしまい、実務面では役立たずになってしまうとのこと。リクルートはこのことをよく理解しており、「32歳定年制」とも言えそうな制度をとっています。これがリクルートの強さの秘訣です。
・政治による明らかな不公平に気づくべし
著者は選挙に出馬しているだけのことはあり、政治についても言及しています。今の年金制度は明らかに若者は冷遇されており、高齢者が優遇されていることを指摘していました。何よりも不利益を被っている若者に当事者意識が薄く、選挙にも行かない現状を憂いていました。しかし、60代以上の投票率が60%で、25歳は25%しか選挙に行かないのではこうなって当然です。みんな、選挙に行きましょう。
・高齢者が金を持っている
こうした政策も手伝ってか、今や日本に1500兆円ある個人資産の6割を65歳以上が持っているという事態に陥っています。しかも、老い先短い彼らは、もはや来ることもないであろう「いざ」という時のために貯蓄しているというのです。彼らの財布の紐を緩めないことには日本の景気は良くならないでしょう。
・もったいないと思ったら負け
学歴にしろ、社歴にしろ、職歴にしろ、そんなものは何の役にも立たないと著者は言っています。こんなことやってられないと気づいたら、「せっかくここまでやってきたし、、」という思いは無視してさっさとリセットするべきだと。今がこれからで一番やり直しが効くわけですからね。
・やりたいことがあるなら見栄は張るな
また、見栄を張っているせいでやりたいことができない人が多々いると著者は言ってます。特に奥さんに対して。こんなことしたらカッコ悪いなどと思わず、とことん自分の思いを打ち明けるべきだと言っていました。なるほど。
・2つ格下か、地方企業に転職してみろ
これ、まさに自分の待遇に不満を持っている方にはオススメで、地方の中小なんかは利権だけで商売していたり、役所のお抱え業者がごまんとあります。そんなところへ、都会の企業の経営ノウハウをちょっとでも持ち込めば大きなメリットになります。このような具体的な方法も記載されていました。
・悩み→問題、解決へ。解決できない事は考えない
悩んでいる時間は基本無駄です。その悩みはまず問題として捉えましょう。そして根本から解決する方法を探りましょう。それができないのであれば考えても仕方ありません。諦めましょう。
・「とりあえずビール」が人生を狂わせる
この内容にはハッとしました。飲みに行って、飲みたいものがあるならそれを頼めばいいのに、「とりあえずビール」を頼んでしまう。こんなことを続けると、とりあえずSNS見て、なんとなくユーチューブ見て、なんとなくダラダラする人生を過ごしてしまいそうです。なんというか、受け身になっちゃうと楽しみ方がわからなくなってしまいそうなんですよね。やはり、能動的に行動していこうと思いました。
・選挙で惨敗したが寧ろプラス
これも非常に面白い内容でした。マッキンゼーの退職金を使って挑戦した都知事選挙で相手候補の4分の1しか票を集められなかったのに、マイナスどころかプラスだったと言ってしまっています。これを聞くと行動しないほうが馬鹿らしく思えてしまいます。
・年収30億でも寂しい奴は寂しい
最後に印象的だったこの内容です。著者には年収30億を超える友人もいるらしいのですが、金の使いどころがなくて困っているとのことです。せっかく世界一周ができる豪華客船や、プライベートジェットを持っていても、乗せる友達がいないと楽しくないと。お金ばかり追い求めずに、それで何をしたいのかをまず考える必要があるなと思いました。
・海外移住してみては
物価の安い海外に移住するのもいい手だと。確かに、大金持って物価の安いところに移り住めば、収入がなくても暮らしていけそうです。
簡単ではありましたが、このような感じです。結局のところやりたいことやりなさいというのがいちばんのテーマな気がします。ホリエモンの著書と似ている部分が多くありましたね。この他にも企業で勤めている方に対する具体的な提案もあったので、気になった方は、是非読んで見てください。
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