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出雲への旅(8)番外編 水木しげる著「水木しげるの古代出雲」

ほぼ50年ぶりに出雲に旅をした記録

「水木しげるの古代出雲」(水木しげる著:KADOKAWA/角川書店:2015年)(原著:角川書店怪BOOKS:2012年)
以下、出版社web siteより引用「水木しげるが迫る、出雲神話に隠された壮大なる謎!
鳥取県境港に育った水木しげるは幼いころ島根半島の日本海側によく出かけていた。神々が住まう島根県沖に浮かぶ隠岐の島は、水木しげるの実家・武良家のルーツでもある。長じてからは古代出雲族とおぼしき青年がいく度となく夢枕に立ち、自分たちの無念を訴えかけてきた。出雲神話に秘められた壮大な謎に迫る、水木版・古代出雲史! はたして『古事記』に描かれた「国譲り」の真の姿とは。巻末に「水木しげるの古代出雲 番外編」「妖怪人類学フィールドワーク 美保関」を特別収録。」

★初めて司馬遼太郎の作品を読んだときと同じような読後感があった。小さいころから鬼太郎のアニメはたくさん観てきたが、水木しげるのこういう歴史ものは初めて読んだ。前半は、古事記や出雲風土記などで伝わる神話をまんがで再現してくれているのだが、後半は、最新の研究成果も踏まえた水木さん自身の考えに基づく想像を含めた世界観が展開されている。とても面白かった。ヤマト政権あるいは現在の天皇につながる系譜だけではない、埋もれた歴史に光をあてたいという気持ちが伝わってくる良作だと思う。次は「遠野物語」を読んでみたい。


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