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1/25~1/28 メルシーポットの憂鬱、医者に失礼ぶっこく三十路女。
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メルシーポットを知ってるか〜い?
(オレンジレンジを知ってるか〜いのリズムで)
電動鼻水吸引器のことで、まだ鼻を噛めない年齢の子どもの鼻水を吸引する医療機器のこと(大人も使える)。
夫は慢性鼻炎、私は幼少期に中耳炎からの蓄膿症を拗らせて毎日耳鼻科通いしていた経験から、ややこにはなるべくその苦労をさせたくないと、出産前から用意していたこちらの製品。先日からついにややこもデビューを果たした。お風呂上がりのごきげんなときに、急に親に顔を固定されて、鼻にチューブを入れられて吸引されるわけだから、ややこにとってはたまったものではない。断末魔のように泣き叫ぶが、終わった後はスッキリした様子。夫も気に入って、ややこの鼻がフガフガしようものならウキウキしながらメルシーポットをセッティングするようになった。
この日も、風呂上がりに吸引することにした。ややこと私が風呂から上がる頃にはセッティングを済ませている手際の良い夫。
ここでざっくりメルシーポットの使い方を説明すると、コップに入った水を用意し、水を吸引してポットに入れる。その後、ややこの鼻にチューブを入れて鼻水を吸引する。チューブに鼻水が溜まるので、またコップの水を吸引して、鼻水をポットに移動させる。最後にポットの水を捨て、部品たちを洗って消毒しておしまいとなる。コップはある程度水が入ればなんでもよい。
私が自分のスキンケアを済ませ、授乳の準備をしていると、夫からコップの水を持ってきてくれと頼まれた。そこにコップは置いてあるから、水を入れて持ってきて欲しいと。
見ると、私がコーヒーブレイクで使うめちゃくちゃお気に入りのマグカップが置いてあるではないか。工房で買った、作家さん手作りの一点もののマグカップ。ここぞというときに使うから、棚の奥に置いて大事に大事に使っているマグカップ。
おんどれ〜〜〜〜〜〜!!!!
こういうとこだぞほんと!!!!自分の私物以外の扱いが雑というか、人に興味がないから人が使っている私物がその人にとってどれほど重要なものかを把握していない!!!!長年一緒にいるのに!!!!!
アタイが!!!!なぜ!!!!そこの棚に!!!!大事にしまっているか!!!全く考えていない!!!
アンタが!!!先日持ってきた!!!!最高にイカしている魚編勘亭流フォントの渋い湯呑みに対して!!!!アタシが同じことしたら!!!どう思うんかぇぇぇぇぇええエエエ?????!!!!!!
と思ったが、別に汚れて使えなくなるわけでないし、愛しのややこの身体から出るものなんて、全然汚い部類に入らん。夫の行動にいちいち目くじらを立てる私の心と、ややこの鼻水鼻くそ、どちらが醜く愚かでバッチイかなんて火を見るよりも明らかである。
ということで、私はお気に入りのマグカップに水を入れて無言で差し出した。吸引されたややこは泣いた。私の心も泣いた。
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急に中身がない日記になるが、この白菜を見てほしい。
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葉と葉の間がすっごくギッシリしていて素晴らしい白菜だった。中身はないが、白菜の中身はあるよ、という日記。
夜はドライカレーを作って食べた。
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ややこが小児科デビューした。先週から泣くと喉からヒューヒューと音がするので診てもらうことにした。症状を正確に伝えるために泣いているときの動画を撮っていった。
小児科は夫が子どもの頃にかかっていたクリニックで、先生は70代くらいのおじいちゃんだった。症状を伝えて、動画を早速観てもらう。30秒ぐらいの動画だが先生は訝しげな顔をして言ってきた。「どれのことを言っていますか?」
え?と焦りながら、何度も動画をリプレイするが、泣き声と一緒に出るヒューヒューが聞こえないようで曇った顔をする。そうかおじいちゃんだからかと思い、音量を上げながら先生の耳に近づけたら「いや聞こえていますよ」と言われる。ジジイ扱いしたのがバレてしまった。初対面の医者に対してクソ失礼な態度を取ってしまった。
結局、ちょうどよく診察時に泣いてくれたややこのヒューヒュー音をライブで聞かせ、異常でもなんでもないという結果だった。なんかすいません、と何度も謝った。
夜はタラのホイル焼きを食べた。
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義姉が家に遊びに来た。義姉の子どもも一緒にきた。うちのややこより8ヶ月も先輩なので、ずり這いをし、家のあらゆるものに興味を示し、こちらを見て笑い、よだれを垂らしながらリップロールまでする妙技まで身につけている。凄い。
お昼を食べながら他愛もない会話をする。授乳をし、お互いに我が子を抱っこして寝かしつける。なかなか寝付かないややこを揺らしていると、義姉が「このウトウトしている瞬間が気持ちいいんだよね」「抱っこされて気持ちよさそうだね」と話しかけてくれる。私のつたない育児スタイルを肯定してくれているようで、嬉しくなったし、救われたような気持ちになった。
義姉は、義実家の中で一番最初に出産をし、子育てをしはじめた育児の先輩である。一方で私は、結婚したのは早かったのだが不妊治療をしてもなかなか授からず、妊娠を先に越されてしまったことで、当時は義姉に対して劣等感を抱いていた。でも、義姉が先陣きって妊娠、出産を経験してくれたことが今ではとても心強くて感謝している。義姉はきっと、妊娠による身体の変化や、初めての育児に不安を覚えたに違いない。その経験があるからこそ、こうして私のことも気にかけてくれているのだと思う。私が毎日楽しくややこと向き合えるのも、子育ての孤独と不安を相談できる相手がいるからだ。心から感謝。
夜はサバの水煮缶でうどんをつくって食べた。
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