介護事業所体験でプロダクトが使われる現場を知る
こんにちは。
株式会社エス・エム・エスでプロダクトデザイナーをしている小栗です。
介護・障害福祉事業者向け経営支援サービス「カイポケ」のUI/UXデザインを担当しています。
今回は、エス・エム・エスが介護の現場を深く知るために行っている取り組みのひとつ、介護事業所体験型研修についてご紹介します!
介護事業所体験の目的
私はエス・エム・エスに入社をするまで、介護業界に関わる仕事をした経験がなく、現場の状況や具体的な業務に関する理解が浅い状態でした。
自分たちのプロダクト「カイポケ」が実際にどのような環境で利用されているのかを知ること。そして、介護現場のリアルを知り、自身のデザイン業務に活かすことを目的に参加をしました!
通所介護って?
「カイポケ」を実際に導入いただいている、地域密着型通所介護の事業所にて1日体験をさせていただきました。
通所介護とは、通いで介護サービスを提供する施設のことで、入浴や排せつ、食事等の介助、機能訓練を日帰りで行います。
今回体験させていた事業所では基本的に自宅から施設まで送迎も行っています。
事業所で体験したこと
当日は、朝事業所に訪問し送迎に同行させていただくところから始まりました。
バイタルチェックや連絡帳準備の見学、お昼ご飯、レクリエーション等に一緒に参加させていただきました。
当日の流れ
送迎に同行
バイタルチェック
レクリエーション1(体操に参加) / 並行してお昼ご飯の準備
お昼ご飯(利用者の皆さんと)
口腔ケア・後片付け
レクリエーション2(おやつづくりに一緒に参加)
おやつの時間/並行して連絡帳の準備
帰宅準備/並行して連絡帳の準備
送迎に同行
体験後には、下記画像のように当日の流れを資料にまとめました。(以下参考画像)
どのようにプロダクトを使用しているのか?
現場ではタブレット端末でカイポケを利用していました。
タブレットは事業所間取り(以下参考画像)にある机①または机②に置いて使用していることが多く、バイタルチェックでは、体温や血圧の測定、脈拍を測りながらタブレットに直接入力をしていました。
排泄や入浴の記録も、気づいたときに随時入力を行っていました。
また、カイポケの利用以外にも利用者さんとの会話で話題にあがったものを検索したり、レクリエーションの話題やおやつのレシピを調べるのにもタブレットを使用していました。
事業所体験を通しての学び
1日の体験ではありますが、送迎、入浴、バイタル測定、排せつ付き添い、レクリエーション、食事、レクリエーションの準備、など常に同時並行で動いていて、職員のみなさんは想像していたよりもたくさんの業務を同時並行で行っていました。
普段、私自身はデザイナーとしてプロダクトの開発にかかわっているとプロダクトについて考えている時間が長いのですが、実際の現場で職員の方がプロダクトを触る時間は、業務時間全体で見た時には限られているということを改めて実感しました。
また、随時発生する排せつへの付き添いもあり、可能な限り職員のみなさんが利用者さんの近くにいたり、すぐに目が届く状況を作れることが大切なのだと感じました。
現場では利用者のみなさんに洗濯物を畳むのを手伝ってもらったり、食器を拭くのを手伝ってもらったり...
利用者のみなさんを巻き込みながら一緒に過ごす時間を、職員の方が工夫しながら作っているのだと感じました。
そして、職員の方が、利用者の方それぞれの状況に合わせた対応をしていて朝は口数が少なく笑顔がなかった利用者の方が、帰りには笑顔を見せていたのが大変印象的でした。
(特に1日の中でも歌のレクリエーションは大変盛り上がっていました!)
さいごに
現場で働く介護職員の方と施設で一日過ごし、お話しをさせていただく中で、利用者の方の状況に合わせて声の掛け方を変えていたり、要望(寒い、窓際がいい等)を聞きながらお席を決めていたりと、限られた時間の中で、利用者さんのことを常に考え・工夫をしていると感じました。
事業所体験を通して、自分たちのプロダクト「カイポケ」が実際にどのような環境で利用されているのかという解像度が上がったのはもちろんですが、現場で働く介護職員の方々のやりたいことを可能にしたり、利用者のみなさんのことを考え・一緒に過ごす時間をできるだけ増やせるようなプロダクトを目指していきたいと強く思うようになりました。
さいごに、事業所での体験を受け入れてくださった事業所の職員・利用者のみなさまに心から感謝申し上げます。
エス・エム・エスでは、事業所体験の他にも、ユーザーの業務に対する理解を深める取り組みを行っています!
以下の事業所訪問や事業所インタビューの記事もぜひご一読ください。
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