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50代オッサン気まぐれ旅②
こちらをご覧いただいてからの方がよりおもしろいです(笑)
浮御堂
992年に、さる高僧が作った1000体もの仏像を飾るために建てられたと言われている、琵琶湖沿いに建てられているお堂。
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…琵琶湖?あれ、新宮に行こうとしてたんじゃ。
いや、そうなんですけど。紆余曲折ありまして。途中不通の区間がなくても名古屋から3時間かかる新宮に行くなら、名古屋から新幹線でほぼひと駅のところに、日本屈指の観光都市があるじゃん。リスクを冒して新宮まで行かなくても…ねぇ。
という内なる諫言に唆され、気がつけば京都駅、そして滋賀県堅田駅…
ま、もともと滋賀県大津市の生まれなので、祖父母の墓参りに来たと思えば、言い訳も立つ。
いったい誰への言い訳なんだか。
新宮のホテルをキャンセルし、今日の宿はどこにしようと一抹の不安を飲み込み、一路近江神宮へ。
何を隠そう小さい頃は両親の帰省に伴い、この辺はしょっちゅう来ていたのです。そりゃあもう僕にとっては庭のようなもので。そりゃあもう庭の…庭…あれ、ここ、近江神宮駅っすよね?
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庭のはずなのに、Googleマップで近江神宮の位置を確認しながら、灼熱の太陽の下をひたすら歩く。
あづい…もう、吐きそうなくらい暑い。だれだ、こんなに暑くしたのは!責任者出せ!などと無意味な怨嗟の言葉を頭の中だけで吐きながら、歩く、歩く、歩く。
営業終了ギリギリに到着。神社なので「営業」という表現はおかしいが、語彙力不足のため勘弁してください。
白木の大鳥居をくぐり、いざ本殿へ。
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荘厳!清浄!静謐!聖域!在らん限りの語彙を尽くしても表現できないほど空気が清らかさに満ちている。さすがは天智天皇が祀られているだけのことは。
などと知ったかぶりをしながらおみくじを引く。末吉。見なかったことにする。近くに結びつける。
やっぱりおみくじは巫女さんから引いてナンボ。
巫女さんすみません、おみくじ引きたいっす。
はい、初穂料100円になります。
手が触れないように、100円を渡す。50円2枚。
…くじが出てこない。シャカシャカシャカシャカ。何度振っても出てこない。釈迦釈迦釈迦釈迦。無理やり引っ張り出す。心配そうにこちらを見てくる巫女さん。大丈夫です、壊したりしませんから。多分。
あ、十一番です。
はい、こちらです。
大吉を引く。心の中で小躍りする。久しぶりに引いたおみくじが大吉なんて。嬉しい。
…久しぶり?
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よし帰ろうと独りごち、階段を降りると見覚えのある後ろ姿。
いやいや、ここ滋賀県だし。知人なんている訳がない。
知り合いでした。しかも、宮城県での教員時代にとてもとてもお世話になった先生。しばし無沙汰している非礼を詫び、今ここにいることの花を咲かせる。
おみくじ効果。恐るべし。でもきっと、これで終わらない気がする。
あ、今日のホテル。まだ決めてなかった。