報連相を受ける管理職の方へ3つの心得
フリーの研修講師となってから、報連相研修や職場づくり研修を担当させていただくことが増えております。良い職場にしたい、コミュニケーションを活発に生んでいきたいというご相談は業界を問わず、本当に多いものです。
報連相がスムーズに生まれる職場というものは、ただ報連相がスムーズというだけではありません。チーム全体の雰囲気が良く、コミュニケーションも活発です。チームの大きさに関わらずメンバーがお互いに協力し合う体制が整っているのでチームが出す成果も大きいと思います。会社の経営者や人事の方が「報連相研修をしたい」とおっしゃるのは、単純に「報連相を活発にしたい」というだけではなく、「チームづくりをしたい」「職場環境をよくしたい」「チームの成果を上げたい」という目的がおありになるからだと思います。
特に管理職の皆様へ報連相研修を担当させていただく場合に、「報連相を受ける側としての心構え」をお伝えしています。「給料をもらって働いている以上、職場内で報連相をすることは当たり前」という声は正論ですが、そこは一度飲み込んでいただいて、管理職側が報連相を受けるときに何に気を付けていただきたいかをお伝えします。実は、これがなかなかむつかしいのですが、しかしチームの報連相を活発にするにはここをクリアしなければならないと考えています。
報連相を生むための「心構え」 ①
そもそも新入社員を含む若手社員にとって報連相をするメリットは何でしょうか?報連相をすることで、本人は自分の仕事の進め方を確認したり、分からない部分にアドバイスをもらうことができます。しかし、メリットはそれだけでしょうか。若手社員にとって報連相をする最大のメリット「報連相をすることで責任の半分以上は上司が持つこと」です。何かトラブルが発生したときに「あの時、ちゃんと報告をもらっていた。あとはこちらで進めるから大丈夫だ」と言ってもらうためです。・・・ということは、何かしらのトラブルが発生したときに、管理職のみなさんは「後のことは大丈夫。こちらで責任を持つからね」を態度で示す必要があるのです。
報連相を生むための「心構え」②
報連相を受ける場合は、どんな内容であっても「報連相をしてくれてありがとう」の気持ちを伝えていきましょう。「は?そんなこと言いに来たの?」「結論は何なの?意味が分からない」そんなことを言われていたのでは、スタッフは報連相をしなくなります。どんな内容であれ、どんなレベルのものであれ「報連相をしてくれてありがとう」を口に出して伝えていくと、スタッフは報連相をたくさんしてくれるようになります。
報連相を生むための「心構え」③
いつでも話しかけやすい雰囲気を作っておくことです。管理職ともなれば、忙しいのは当たり前で余裕がない毎日だと思いますが、そこは余裕がある「フリ」をしてでもスタッフが話しかけやすい雰囲気を作っておきましょう。もちろん報連相に来てくれた場合には、手を止めて、顔を上げて、相手の顔を見て話を聞く、これは報連相を聞く側の心構えというよりは「人と人」とのコミュニケーションにおいて基本のことです。どうしても、余裕がないとき、急ぎの仕事を仕上げなければならない時は、メンバーに対して「急ぎの案件が入ったから、●時までは仕事に集中させてもらう。何かあればそのあとで聞きます」と宣言をしておくと良いでしょう。
報連相が生まれる環境は理想?
お気づきの通り、報連相が生まれやすい環境をつくることは、メンバーが働きやすい環境をつくることとイコールです。「相手を承認して、ありがとうを伝えて、信頼関係を結んでいく」世代や立場が違うなかで、目標を達成していくために「協働」していく組織においては必要なことだと思っています。
理想に聞こえますか?
例え理想に聞こえたとしても、その「理想」を目指していかない限り、その職場は働きやすい環境にはなりませんよ。
ご自分のチームを改めて考えてみませんか?
管理職の皆様向けの個人セミナーを開催しています。
「報連相を活発にする」というテーマですが、職場づくりと人材育成の内容となっています。チームの報連相に悩んでおられる方がおられましたらお気軽に受講されてみてください。内容は企業にて行っております研修と同等の内容です。
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