死にたくなったら私を思い出して
約ひと月、体調不良のため実家で療養していました。先日、夫と両親と一緒に温泉旅行に出かけたことでリフレッシュされたのか、そろそろ自宅に帰ろうと思えたのです。
実家では、何もしていない。何かしようとすると、母が「moonはお客様だから、何もしなくていいの。お父さんも、moonがいた方が元気だしね。」と笑って言ってくれる。
ありがとうの気持ちと、申し訳なさを混在させながらも、穏やかな気持ちで過ごせたのは家族のおかげ。
月末に帰るね。そう伝えたのは昨日(9月26日)の夜。翌日…竹内結子さんの訃報を知り、体が震えた。急に自宅に帰りたくてたまらなくなり、父と母が買い物に出ている間に荷物をまとめ、帰ってきた母に、今日の夜に帰ると伝えた。
私は、私の好きなパンやお菓子がたくさん詰められた買い物袋を見て、泣きそうになるのをこらえ、「竹内結子が死んだから、帰る。」と、急に帰る理由としては、理解されないような言葉を、でも本当の理由を話した。
母は、気持ちが辛い時に帰ったら、昼間ひとりになって余計に辛くなるから、もう少しここにいるようにと言ってくれたけれど、私は、うつの症状が悪化した姿も、泣き顔も、表情のない顔も見せたくないという気持ちと、大事な人が明日いなくなるかもしれない不安で、どうしても自宅に帰りたかった。どうしても。
「moon が帰ったら2、3日私も寂しいのよ…」母のその言葉を聞いて胸が苦しくなったけど、帰りたい気持ちを我慢するのはダメだと思い、自分の心を優先した。
訃報が続き、気持ちが引っ張られながら思ったこと。私の目に映っている姿は外側でしかなくて、心の中は絶対にわからない。羨ましいくらいキラキラして見えても、私よりもっともっと苦しい人がたくさんいるということ。
私はどうだ?幸せじゃないか。生きなくてどうする。
「大丈夫。私は、死なないから。生きるから」と話す私に、母は
「死にたくなったら、私のことを思い出して」と返してくれた。
約束します。順番は間違えない。親より先に…そんな親不孝はしません。大事な人を見送ることが、どんなに悲しいか、その悲しみに耐えられるか、今は自信がないけれど、その時はいつかきっとくる。
今日までの人生、本当にお疲れさまでしたと言えるように、悲しみを乗り越えられるように、少しでも強くなっていきたい。
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