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パーキンソン病と一緒に歩むための第一歩:運動の重要性と継続方法

こんにちは。私は、パーキンソン病と診断された直後から適切な運動を続けることで進行抑制を目指しています!

理学療法士として
国立精神・神経医療研究センター病院に2015年まで勤め、多くのパーキンソン病の方を見てきました。

しかし、リハビリテーションが開始されるのはある程度症状が重くなってから。その前から予防的に運動を開始することで、進行を遅らせることが可能です。

保険内のリハビリテーションでは現状は難しいので、保険外の活動を2013年から始めました。現在は、東京都の銀座でパーキンソン病専門の自費リハビリ施設で多くのパーキンソン病の方へ運動指導をしています。

この記事では運動のパーキンソン病の方の重要性と継続方法について簡単にお伝えします。

実は、パーキンソン病と共に生きる上で「運動」が非常に大切です。特にご自身の状態に合わせた運動有酸素運動が、症状の進行を抑える大きな力となります。今日は、その運動の重要性と、どのように取り入れるかについてお話しします。

適切な運動とは

まず、運動には大きく分けて「ご自身の状態に合わせた運動」「有酸素運動」があります。それぞれの特徴を見てみましょう。

ご自身の状態に合わせた運動

パーキンソン病の症状は個々に異なります。だからこそ、ご自身の状態に合わせた運動が重要です。例えば、筋肉のこわばりや動きが鈍くなることに対しては、特定の筋肉をターゲットとしたストレッチや筋力トレーニングが有効です。また、症状が強い側は筋肉を動かしている感覚が鈍くなっていることが多くあります。そんな時は、感覚へのアプローチが必要です。

  • ストレッチ:毎日数分間、ストレッチを行うことで筋肉の柔軟性を保つことができます。肩、背中、脚などの主要な部分を伸ばすことから始めましょう。

  • 筋力トレーニング:軽いダンベルや体重を利用した運動で、筋力を少しずつ増やしていきます。最初は無理をしない範囲で行い、慣れてきたら少しずつ負荷を増やしていきましょう。

  • 感覚へのトレーニング:一つ一つの筋肉を意識しながら、ゆっくり関節を動かして行きます。回数をこなすことが必要です。感覚を促すためには100回ほど反復することをお勧めします。

有酸素運動

心肺機能を向上させ、全身の血行を良くする有酸素運動も、パーキンソン病の進行抑制に役立ちます。

  • ウォーキング:外に出て自然の中で歩くことは、心身ともにリフレッシュできる素晴らしい運動です。ゆっくりしたペースから始めて、少しずつ歩く時間や距離を増やしていきましょう。

  • サイクリング:自転車やエルゴメーター(室内用の自転車型トレーニング器具)を使って有酸素運動を楽しむこともできます。

  • 水中運動:プールでのウォーキングや軽い水泳もおすすめです。浮力が体への負担を軽減し、運動しやすくなります。

継続のためのポイント

運動は続けることが重要ですが、いくつかのポイントを押さえることで無理なく継続できます。

  1. 少しずつ始める:一度に全部をやろうとせず、少しずつ始めましょう。最初は数分程度の運動でも十分です。

  2. スケジュールを組む:毎日同じ時間に運動することで、習慣化しやすくなります。カレンダーに運動の予定を書いておくのも効果的です。

  3. 楽しく行う:好きな音楽を聴きながら、新しい場所を散歩するなど、楽しみながら運動を行うことで、続けやすくなります。

  4. 仲間と一緒に:家族や友人と一緒に運動することで、モチベーションを保ちやすくなります。また、理学療法士や運動指導士のサポートを受けることで、無理なく続けることができます。

最後に

パーキンソン病と向き合うことは大変なことですが、一歩一歩前進することで、充実した生活を送ることができます。運動はそのための重要な手段です。無理をせず、ご自身のペースで取り組んでください。そして、私たちはいつでも皆さんのサポートを続けます。一緒に頑張りましょう!

質問やお悩みがあれば、いつでもご連絡ください。

PDitスタジオ
小川順也(理学療法士/LSVT BIG認定療法士/PD療養指導士)


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