ちーちゃんが、隣で寝ている
いつも。
独りぼっちだったので、何気ない、夜の車の隣に、ちーちゃんがいるのが、すごく、いい。
僕の友達はずっと、MOVEとラッキーストライクだけ、だったから、こう言っちゃ奴らに悪いけれども、こういうのが、すごく、いい、のだ。
涙は、いい時もあるけれど、あまり頻繁だと、辛い。
だから、ちーちゃんとは、奴ら同様、ずっと一緒に、在たい。
ちーちゃんは、奴らよりもっと、すごく大事、だけれど。も。
僕が、いくら死んだ親父譲りの、気狂いじみた、もの好きでも、やはりモノは、物。だ。
体温とか匂いとか、そして、今、小さな寝息が、聞こえているちーちゃんみたいでは、無い。
ちーちゃんは、今、微かな、音、だ。
ちーちゃんは、今、楽器、なのだ。
ちーちゃんは、今、音楽、だ。
それは、
僕にとって、
やさしい、いい音楽、だ。
生音、の。
みんな、生身で、生きているから、
僕もそれが、自然で、やさしく、感じるのだろう。
僕も人間だから、だ。
音楽は、いい。
そういう事を、再び、実感する。
これは、愛、の、存在。の、証明。
なのだと、思う。