美大でプロダクトデザインを専攻していた私が銀行のインハウスデザイナーになった理由
こんにちは、今年3月にSMBCデザインチームにジョインした郭です。
まだ入行から日が浅いですが、私がSMBCのインハウスデザイナーになるまでの道のり、今後やっていきたいことについて書きます!
思春期を海外で過ごして感じた「モノ」
母の海外駐在を機に、中高を海外のインターナショナルスクールで過ごしました。
話す言語もカルチャーも違うのに、感性に触れるものが似ていたり、日常で使いたいと思うものも共通していたり‥言葉や文化の壁を超えて「誰しもの生活に影響を与えるモノ」の存在を体感し、そんなモノを作りたいと、多摩美術大学のプロダクトデザイン専攻に進学しました。
余談ですが、高校ではゴリゴリの理系で大学受験に備えていたのに、やりたいことを考えた末「美大に行く!」といきなり進路を変えたので、親と担任を説得するのが本当に大変で‥。笑
昨年放映のアニメ『ブルーピリオド』の主人公・八虎が美術に目覚め、経験のない中で、美大受験に挑み・葛藤する姿に共感しまくりでした。
入学後は、ひたすら作品づくりに向き合うだけだ!と思っていましたが、
時代と共にデザインの真価が変わっていく最中、新しい「物」ではなく「価値」を創ることを求められた4年間で、私が想像していたよりもデザインの領域は広く、深いことに気付かされ、
さらに、美大卒でないデザイナーたちが、世の中で活躍していることに焦りを覚えながら、自分は、美大で学んだことを社会でどう発揮していけばいいんだろう、とデザインの領域が広がっていくことに漠然とした不安を感じていました。
ひとつ前の記事岡崎さんとは正反対の考えですよね、面白いです。
そんな中、アメリカのArtCenter College of Designに留学。
中高と同じくグローバルな環境でしたが、デザインを学ぶ仲間と共創する中で、バックグラウンドが違うからこそ、共に生み出せるデザインがあると気づきました。
お世話になった教授の言葉が印象に残っています。
「いつか手が動かせなくなっても、頭が動く限り、デザインすることは一生続けられる」
この言葉に心動かされ、つくるデザインを大事にしつつも、考えるデザインに力を入れたいとマインドが変わり、卒業後は商社系のデザインファームで、大手メーカーや教育機関といったクライアントのコミュニケーション戦略や新規事業創出サポートを担当しました。
制作領域はもちろん、コンサルのポジションで企画立案に携わることも多く、デザイナーとして戦略〜アウトプットまで一気通貫で関われることにやりがいを覚え、学生の時に感じていた漠然とした不安はいつしか期待に変わり始めていました。
なぜSMBCのインハウスデザイナーに?
社会と人に近いものをデザインしたかった
数々のクライアントを担当していく中で、もっと社会や人に直接アプローチしたい気持ちが強くなり、自分の原点でもある「誰しもの生活に影響を与えるモノづくり」に立ち返りたいと思うようになりました。
その点で銀行は、年齢・性別・人種‥関係なしに誰しもの生活と人生に繋がるもの。
「いつだってすぐそばに、SMBC」という人に寄り添う世界観にも共感していたので、インハウスデザイナーとして組織の内側から関われることに嬉しく思いました。
熱いメンバーと一緒につくっていける楽しみ
もう一つグッときたのが、銀行をもっと良くしたいという熱い志を持つメンバーの存在。
実は以前から、アプリのデザインプロセスや、デザイナーインタビューの記事を読んで、銀行内で前例のない取り組みに対して、デザイナーの皆が意識高く活動されている姿に勇気をもらっていました。
さらに、面接で会ったリテールIT戦略部長のヒロさんから「デザインの力で、ユーザーとのつながりを大切に育てていきたい」想いをひしひしと感じ、このメンバーと一緒に次の時代のSMBCをつくるなんて、わくわく!という気持ちで、入行を決めました。
デザインチームに入って三ヶ月、感じていること
全員でチームを良くしていけることを実感
デザインチームをより良くしていくために、オフィス環境、コミュニケーションの仕方、メンバー理解を深める方法など‥些細なことでも「どこに課題があるのか?」「こうするのはどうか?」と意見を出し合い、メンバー全員が、最善で最適な方法を見つけようと模索します。
一人ひとりの働きかけで、どんどん素敵なチームなっていくことも嬉しいですし、この三ヶ月の間にもいろいろと良い方向に変わっています。自分の手で組織を変えていける実感が持てるので面白いです。
ユーザー起点でサービスづくりができる環境がある
SMBCのリテール部門にはUXリサーチチームがあり、調査を通じてユーザーの反応や声を汲み取り、気持ちとニーズに寄り添ったサービスづくりを目指しています。銀行内には、デザイナー以外にもユーザー起点の考え方を持つメンバーがたくさんいることに、いい意味で驚きました。
UXリサーチは「いつだってすぐそばに、SMBC」という世界観を実現させるためのキーとなります。こういったメンバーとプロジェクトの上流工程から関われることは、デザイナーにとって本当に心強いです。
いち生活者の視点を忘れずに、挑戦していきたい
デザインの力で、ユーザーとSMBCの距離を縮めていきたいと考えています。
正直に話すと、入行前は、お金を預けて、引き出すだけの作業でしか銀行を利用していなくて、その作業ですらキャッシュレスで減っていき、銀行は遠く離れた存在でした。
私のような「お金の初心者」にも、SMBCを身近にいる温かい存在として感じてもらいたいです。そのためには、いち生活者の視点は今後も忘れずに、ユーザーとSMBCの翻訳者のような存在として、両者を繋げる役割を担っていきたいと考えています!
最後に
まさか自分がSMBCのインハウスデザイナーになるなんて、デザイナーを志した当時は考えてもみませんでした。でも、身を置く場所が変わっても、デザインに対する思いは変わらず、そして、これまでも書いたように少し不思議な私のバックボーン丸ごと、SMBCはドンと受け止めてくれます。
全員がそれぞれの想いを持ってデザインに取り組んでいる、刺激的なチームだと思うので、今後もぜひSMBC DESIGNの活動をnoteを通じて応援していただけたら嬉しいです。
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