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【事例】北一ミート様での軽労化ナビ導入

札幌で食肉加工や卸しを営む北一ミート株式会社さまでは、昨年の秋から軽労化ナビを導入されています。先日も軽労化トレーナーが同社の加工向上に伺い、体力測定を実施しました。その様子を、北一ミート株式会社【公式】のX(旧 Twitter)でアップしてくださいました。

ほとんどの社員さま、パートさま、社長を含む経営層のみなさまに参加いただき、にぎやかに楽しく体力測定を楽しんでいただきました。

▶︎軽労化ナビの体力測定とは?

「軽労化ナビ」の体力測定は、厚労省の転倒予防に示されている体力チェックをもとにして、当社の独自の種目を加えたものです。10分ほどで終了し、心拍数もさほど上がらず、汗もかかない7種目を実施します。

各種目の計測結果から、柔軟性、平衡感覚、筋力、体幹剛性、俊敏性、身体操作性の項目で評価しレーダーチャートで表示します。また、計測結果からオリジナルの推算方法で体幹力指数を出力し、さらに性別、年齢、体格(身長、体重)から腰部負荷許容値を示しています。

体力測定結果をその場で入力し、参加者には測定結果(体力評価、体幹力指数、腰部負荷許容値)を印刷してお渡ししています。また、参加者の体力に合わせたストレッチや体操、筋トレなどご自宅でできるエクササイズをオリジナル動画で提供します。

体力測定は定期的に継続して実施することで、日頃の体力づくりへの動機づけや、職場の労災予防など労働安全衛生への関心を高めることができます。

軽労化ナビの導入企業には、専用のアプリを提供し、以前の体力測定データと比較できて、軽労化トレーナーのアドバイスを気軽に受けることができるアプリも提供しています。

▶︎体幹力指数と腰部負荷許容値について

「軽労化ナビ」では、体力測定結果から体幹力指数を表示することができます。

体幹力とは、体幹、すなわち胴体の部分の柔軟性や剛性などを総合的に評価したものです。体幹(胴体)は、背骨と腹腔(横隔膜の下から骨盤までの間にある内臓を収めているお腹の中の空間)とそれらを取り囲むように配置されている腹筋、腹斜筋、脊柱起立筋など大小の筋肉によって構成されています。腹筋に力を入れるとお腹が引っ込み、固くなりますが、この動作によって腹腔内圧力が高まります。腹腔の圧力は背骨と背骨の間(椎間)を押し広げ、椎間板にかかる圧力である腰部負荷を軽減させます。同時に姿勢を正すこともできます。

つまり、体幹力があると美しい姿勢が保たれ、腰にかかる負担も減るのです。

腰部負荷許容値は体幹力指数を元に計算されるのですが、性別、年齢、体格によって変化します。背骨(腰椎)は加齢とともに剛性が低下することがわかっています。腰椎の負荷は上半身の重量や前傾角度、手元負荷などによっても変動します。腰部負荷許容値は力の単位であるN(ニュートン)で示されます。

ちなみに、20歳の男性では腰部負荷許容値は6,000Nを超えますが、60歳以上の女性は1500N程度になってしまいます。加齢によって低下するのはどうしようもないことですが、日頃の体力づくりによって強い体幹を作ることができます。

▶︎職場の作業の腰部負荷計測

自分の腰部負荷許容値がわかったとしても、その値がどの程度なのかを理解するのは難しいものです。そこで、軽労化ナビのサービスでは、職場での作業の負荷を動作を妨げないウエアラブル・デバイスを用いて計測しています。

北一ミートさんの場合、多くの作業が最大で3,000N程度でした。アメリカの安全衛生当局の基準では、3,400Nになっていますので、労働安全は確保されている状態です。しかし、食肉加工場では高齢の女性も働いていますので、3,000Nの作業負荷であっても、腰痛リスクが高まる場合がありますので注意が必要です。

しかし、仕事の負荷を知り、自分の体幹力を知ることで、腰痛予防に注意を払うことができるようになります。

▶︎ウエルビーイングであるために

組織の所属する人、取引先など全ての人が、ウエルビーイングであれば、組織へのエンゲージメントも高まり、業績も向上するでしょう。離職率も低下し、楽しそうに働く人たちを見て仲間になりたいと思う人も増えることが約束されます。それがウエルネス経営であり健康経営です。

ウエルビーイングとは、個人が心身、社会的に良好な状態であること意味します。そのために、健康でなければならず、健康は年齢相応な体力があって、疾病がない状態のことを意味します。社会的にも孤立せず、自己肯定感が高いと精神状態も安定します。

そのような職場を作るために、軽労化ナビはお役に立てるはずです。

なお、北一ミートさんは、厚労省のエイジフレンドリー補助金を利用して軽労化ナビを導入されています。また、全社員を対象とする取り組みは福利厚生費として仕分けることも可能です。