見出し画像

身体を補助する機器は必要か?

身体の機能を補助する機器で最も一般的なものは眼鏡ではないでしょうか?視力が落ちた人の多くが所有して、日常的に使っていますが、これを自分の身体機能を補助するアシストツールだと認知している人は少ないかもしれません。

想像してください。
現代のように細かい文字やデジタル・ディスプレイを長時間見ることがなかったような100年以上前、かつて眼鏡がなかった時代にも、弱視の人はいたはずです。弱視の人は矯正する手段がなかったため、できる仕事は少なく、社会的にも活動が大きく制限されていたことでしょう。

しかし、今は弱視は眼鏡やコンタクトレンズなどの器具で完全に矯正可能であり、弱視であることが原因で仕事が制限されたり、能力が発揮できないということはありません。(一部の職業では、まだ制限があるかもしれません。)

眼鏡に限らず、補聴器や入れ歯、義肢装具などによって健常者と全く変わらず生活することができるようになりました。いや、障がい者ですらありません。

わたしたちが開発しているスマートスーツもまた、失われた能力を補うことを目的に開発したアシストツールです。

若い頃には難なくできていたことが、加齢とともに体力が低下してできなくなった。とか、身体の負荷が大きいと腰痛を発症しやすくなると感じている。という悩みは誰にでもあると思います。

アシストスーツといえば、自分の能力を拡張し、「できないことをできるようにする」ことと直感的に思いがちですが、「できることを楽にする」、そして楽にしつつ、持続可能にすることが、わたしたちの開発コンセプトである「軽労化」の考え方です。

例えば、腰部椎間板圧迫力は、20歳の頃と比べると50歳では半減してしまいます。加齢とともに骨が脆くなるからです。特に女性では高齢になるほど骨粗鬆症になる方が多くなります。

加齢とともに骨が脆くなることは、いわゆる老化ですが、若いうちから気をつけることで多少は防ぐことができます。

それよりも、腰に負担をかけない正しい動作方法や、腹筋や背筋など体幹力を高める筋肉を鍛えたり、バランス力や柔軟性などのコンディションを整えることで腰痛リスクを大きく低下させることができます。

スマートスーツは、力もちにはなれませんが、身体にかかる負担や疲労を、さりげなく、適度に減少してくれます。これにより、労働の持続性を高めることができます。