外資ITベンダー経験者が語る「多種多様な顧客課題に伴走し、解決へと導く」アカウントサクセスの魅力とは
2024年1月より、SmartHRのエンタープライズ事業本部のカスタマーサクセス組織に「アカウントサクセス」部門が新設されました。エンタープライズ領域のお客さまに対し、目の前の課題だけでなく中長期の経営戦略も視野に入れ、プロダクトの導入から運用拡大まで幅広く支援する役割を担う部門です。新しい部門には、多様なバックグラウンドを持つ新規メンバーも増えています。今回は、外資ITベンダーでの職務経験を活かし、アカウントサクセス部門で働く黒澤 雄介さん(@kuro)に、業務の魅力や前職での経験との繋がりを聞きました。
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多様な人事データを基に、組織課題に向き合う新しいステージへ挑戦したい
──入社以前に多様な経験を持つ、黒澤さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
黒澤:これまでのキャリアに共通するのは、「サービスの導入」に携わってきたことです。どの仕事でも、お客さまと同じゴールを目指して伴走することを意識してきました。新卒で入社した会社では9年半、人事・給与業務アウトソーシングのサービス導入を行い、管理職も経験しました。ある程度やりきったという想いで飛び込んだのが、2社目の外資経費精算領域のクラウドサービスの会社です。1社目と同様に導入コンサルタントとして従事し、大小問わずさまざまな企業に対して経費の効率化を図る提案を行いました。
2社目の在籍中、新型コロナウィルスの流行を経て働き方が変化し、世の中的にも業務効率化に向けた取り組みがより加速していました。その中で、経費の効率化・縮小をサポートすることはできても、プラスの価値を生み出さうような提案ができる余地は少ないと実感したんです。そこで、集めた人事データを活用することで新たな可能性を見いだせるような仕事に関心を持ちました。そんな時に出会ったのが、SmartHRです。
──SmartHRに入社するまでの経緯や、決め手を教えてください。
黒澤:偶然、SmartHRで働く先輩から話を聞く機会があったんです。その時は真剣に転職を考えていたわけではなかったのですが、SmratHRで扱うサービスの範囲が人事労務からタレントマネジメントへ、そして今後さらに広がっていく可能性を聞き、今の自分に合いそうだと感じました。そこで、これまで積み重ねた経験を活かせる環境でさらなるキャリアアップをしたいと考え、転職を検討しはじめました。1,000名以上の社員がいる組織なので、ある程度組織化されて、自分自身で決める範囲は狭いのではと想像していましたが、実際はやりたいことを個人に任せてもらえるカルチャーがあるとわかり、その点も後押しになりました。
──入社してギャップを感じることはありますか?
黒澤:大きなギャップはありませんでした。SmartHRでは、過去に提案した内容や成功事例などのナレッジが蓄積されていて、新しく入ったメンバーもキャッチアップしやすい環境が整っています。
ただ、提案の幅が広いがゆえに、覚えることがたくさんあり、豊富な情報から取捨選択して必要な情報にたどり着くスキルを磨く必要がありますね。過去の事例に頼るだけではなく、チームの定例ミーティングで困りごとを解消して、情報収集をすることも必要です。アカウントサクセスには、さまざまな経験・知見を持つ人が集まっており、例えば、セールスの経験者からはお客さまとの交渉術を学ぶなど、いろんなスキルを吸収できる環境です。多様なバックグラウンドを持つメンバー同士、得意な部分を伸ばし、苦手な部分を補完しあえる良さがあります。
振り返ってみると、私自身は前職の経費精算領域での経験から、提案を検討する際に効率化が前提になっていました。人事データを組み合わせて、プラスに活用する感覚に馴染むまでは、少し時間がかかりましたね。例えば、タレントマネジメント領域では、企業の戦略の根幹ともいえる人事的な課題や組織課題を扱います。配置がうまくいっていないのか、採用に問題があるのかなど、課題を洗い出し、その打ち手を提案していく作業は初めてでした。お客さまが抱える課題を深堀りする段階から伴走することで、その企業の核となる課題へのアプローチができるおもしろさがあると思います。
お客さまに寄り添い、課題を見つめて知恵を絞るアカウントサクセスの醍醐味
──現在のアカウントサクセス業務の中で、どのようなところにやりがいを感じますか?
黒澤:多種多様なお客さまと向き合い、業界情報はもちろん、すでに導入しているシステムなどを調べて、どういった課題を持っているか仮説を立てることにやりがいを感じています。私たちは、セールスが受注した案件を実現するというより、自らフロントに立ってお客さまの課題を引き出して解決に導くような役割を担っています。社内の事例や知見も活用して、SmartHRが役に立てるストーリーを組み立てていくことは、この仕事の醍醐味ですね。
エンタープライズ領域のお客さまは、企業規模は近くても、オフィススタッフがメインか店舗スタッフがメインかなど、それぞれの企業の事情によって各社ならではの課題があります。例えば、店舗の従業員が多い企業の場合、PCではなくスマホアプリを活用するアクセスのしやすさに重きを置いていたり、入退社が多いため、管理者目線ではフローを確立することで手間を省いて効率化することが特に喜ばれたりします。そういった具体事例をもとに、SmartHRとしてできることを交渉していくことに面白さややりがいを感じています。
──実際に前職の経験が活きたと感じるエピソードがあれば教えてください。
黒澤:前職で培った、話を引き出す質問力が活きている実感があります。また、ゴールを見据えたうえで逆算し、必要な情報を取る、それに合わせて提案を詰めるなど、プロジェクト管理の経験も役に立っています。
これまでは外資企業にいたので、グローバルスタンダードの考え方に沿って、海外展開を見据えた標準化を進めてきました。お客さまへの提案の際にも、世界各国の要件を満たした基準であることを意識して伝えていた一方、その解決策がお客さまの抱える課題に対して本当にぴったりの解決策なのかという疑問も感じていました。本国にしか開発チームがいない場合には、個々のニーズを伝えてもタイムリーな反映は難しく、やきもきすることも。その点、SmartHRは国内に開発チームがいるため、スピーディーに対応することができる柔軟さがあります。この強みがあるからこそ、お客さまに向き合う中で発見した気づきを、サービス全体の質の向上に貢献できるよう意識しています。
まだないアカウントサクセスの形を作っていく。一体感のあるチームでさらなる高みを目指す
──今後組織で成し遂げたいことや、自身のキャリアの目標を教えてください。
黒澤:世間的には、まだまだアカウントサクセスという職種は確立されていません。その中で、いろんな経験を持つスペシャリストが集まるSmartHRだからこそ、型を作っていけると考えています。新しい職種の完成形を目指すことで、世の中に「アカウントサクセス」の形を示していきたいです。
個人としては、人と一緒に仕事をすることが好きなので、今後はマネジメントとして困っている人をサポートしたり、スキルアップしたい人を増やして、組織と共に成長していきたいですね。中長期的には、自分ならではの視点でお客さまに寄り添うアカウントサクセスの仕事を極めていきたいと思っています。
──最後に、外資ITベンダー経験者の方へのおすすめポイントを教えてください。
黒澤:各領域を専門とするITベンダーと比較すると、SmartHRには幅広い課題解決に携われる面白みがあると思います。
そして、外資企業での職務経験がある方にとっては、SmartHRで一緒に働く人と話し、共にビジョンを描いてゴールに向かっていく一体感もプラスになるのではないでしょうか。外資企業の場合、本社のある他の国から要件や決定事項が降りてくるという形になりやすいですが、SmartHRでは、自分たちがスタンダードを作るという感覚を持って仕事ができています。働く人同士が同じゴールに向かって切磋琢磨するカルチャーがあり、そのチーム力に助けられることも多いです。サービスに障害が起きた際にもネガティブな声があがってもおかしくない状況で、お客さまのフロントに立つメンバーから、「解決してくれてありがとう」といったポジティブな言葉が返ってくるなど、大きなチームとしての一体感があります。
また、知識や経験がダイレクトに活きるSaaSやシステム導入の経験者や、交渉ごとに強みがあるセールスの観点を持つ方にもおすすめしたいです。
アカウントサクセスは、新しいポジションです。いろんなバックグラウンドの人がいて、自分たちなりの正解を模索し、一緒に組織を作り上げていきたいという思いを共にできる方をお待ちしています!
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取材協力:リスナーズ株式会社
撮影:@4HU(SmartHR)