高校野球の頭髪の話題から見えてくるもの【変化のメカニズムについて考える】
熱戦の幕を閉じた夏の甲子園。本大会では、野球の話題の他に、話題になったテーマがあったように思います。それは、高校球児の頭髪です。
前々から丸刈りをしていなかった神奈川県代表の慶応義塾高校の優勝もあり、注目されたようです。岩手県代表の花巻東など強豪校にも自由な頭髪になっている学校があるようですね。
この記事で興味深いと感じたのは、
という部分です。
これは面白い数字だと感じています。
わずか5年での劇的な変化。高校野球の環境が大きく変わったのでしょう。
これまでも丸刈りを強要するような雰囲気がある高校野球に批判がありました。そのとき、よく言われていたのが、甲子園常連校が丸刈りをやめないかぎり、この風潮に変化は起こらないという説。
これは、上流が変われば下流が変わるという考え方なのだろうと思っていました。
しかし、今回の調査結果は、現実は逆だったことを示しています。
高校野球の強豪をピラミッドの頂点とする考え方をとると、今回の変化はピラミッドの下の方からの変化。
現実の変化は下の方から起こっている。変化とはそういうものかもしれません。
また、この変化は指導者の変化も感じます。
広陵高校の中井監督ほどの方も、このようにお考えになっていることは、高校野球は、世間が批判するほどは硬直化していないのではと思うところです。
個人的には、安全面から坊主頭はよくないと思っています。ラグビーの強豪・東福岡高校は、丸刈り禁止になっているのも安全面が理由だとか。
今後の指導者の在り方も高校野球の頭髪の流れを左右するのかもしれません。