あさをつなぐひと~④
あささんが東京に行って、あっちこっち見て回って、びっくりぽんやと身をもって感じはったように。
私も東京に行って ※7 ピエールエルメやトシヨロイズカに、アングランなど、自分の目の前で作り上げられる魔法のようなドルチェ(甘いもん)に、その味に、アンビリーバボーサイツと叫びたなりました。自分で稼いだお金で乗った飛行機も、行きは天候が悪くてものすごい揺れて、遠くの方では赤ちゃんが耳痛くてギャン泣きでしたが、乱気流がエアポケットに乗る時の『ぬんっ』って感覚が五〇分続いて、私は ※ 8トップガン気分で、トム・クルーズのように映画の主人公にならずともうきうきしておりました。
雲はわたあめみたいにふわふわしてて、
アナのお姉さんは雪の女王でしたが雲の女王がいたらオラフのような雪だるまを作るのだろうかと考え、※ 9紅の豚のマルコは飛行艇に乗って毎日こんな景色を見ていたのかななんて思いました。
あれだけ雨の中、すばらしい踊りをする ※10ジーン・ケリーならば、この雲というステージの上で一体どのような踊りを魅せてくれるのだろうかと考え、雲の上に人は乗れないのは分かってはいても、思わずにはいられませんでした。
その位、私の視界に映る現実は、この世界は、アンビリーバボーサイツやったのであります。
あささんやジャスミンのように。
そして私自身が飛行機の窓からわくわくする景色を見たように。
サウジの経済の一端を担っていく女性達(おなごたち)もまた、これからそのアンビリーバボーサイツを仰山見ていくのだろうなと思うと、他人事ではありますがとてもうきうきするのです。
そしてそれは先程から何度も言うように、言い換えると男はんがおなごを養うだけの、つまりは『他人が他人を養うだけの』余裕がなくなってきたという事でもあります。
ジャスミンにはアラジンがいたけれど、
私達は自らでだれに問い掛けられずとも、勇気を出して外に出なくてはならなくなりました。
例え、魔法の絨毯がなくてもです。
つづく
補足情報
※7 ピエールエルメ…:パティシエの勉強の一環としてアシェット・デセール(皿盛りデザート)を食べに行った。その際に訪れた店。
〈ピエールエルメ〉パティシエ界のピカソと呼ばれる、フランス人パティシエ・ピエールエルメの国内ブティック。マカロンの火付け役としても知られ、代表作はライチ×木苺×バラを組み合わせたイスパハン。
〈トシヨロイズカ〉日本人パティシエ鎧塚俊彦の店。因みにこの旅行は五、六月と二度に渡り行っており、ミッドタウン店に一回、東京京橋店に二回とヨロイズカさんだけで計三回訪れている。京橋店で食べた苺のリゾットは、まさに文明開化の味。いや、アンビリーバボーサイツな味だった。
〈アングラン〉東京青山にあるミニャルティーズ専門店。ミニャルティーズとは、食後に楽しむ一口サイズのお菓子のこと。
〈その他・クリスタリーヌ〉本文には記載されていないがクリスタリーヌという店で、人生初のフランス料理をランチで頂いた。こちらの店は、げんこつ位に大きなシュークリームにチョコレートソースがどばっとたっぷりかかったものが定番。緊張したけど、いい経験だったな。
※ 8 トップガン:1986年のアメリカ映画。主役のトム・クルーズの出世作で、かっこいい飛行機やパイロットが出てくる。とりあえずトム・クルーズが男前。
※9 紅の豚:1992年のスタジオジブリの作品。豚の主人公のことを皆がポルコと呼ぶ中、いろっぺぇ女性ジーナだけが人間の頃の名前でマルコと呼び続けている。あたしゃ、ジーナにならポークピッツにでもポークソテーにでも、何にされても構わないよという位いい女。アドリア海の飛行艇乗りでなくても、皆ジーナに恋をすると思うのですが、宮崎さんどうでしょう。
※10 ジーン・ケリー…:映画「雨に唄えば」のこと。1952年のアメリカ映画。サイレントと呼ばれる音声のない映画(無声映画)から、今日では当たり前の音声付きの映画トーキーというものに移行する時代(1920年代)のハリウッド映画界の舞台裏を描いたコメディ・ミュージカル。主人公のジーン・ケリーが土砂降りの雨の中、本作のタイトル「Singin´ in the rain」を踊るシーンは、観る人の心を弾ませ色褪せない。このシーンでの彼の踊りは、「もはや踊りではなく、恋そのものだ。」という人もいる。
それではまたのちほど(* ̄∇ ̄)ノ
※この感想文は2018年に書かれたものです。
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