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ホテルのフロントをして学んだこと
民泊オーナーが集うサロンVacation Life を運営しているスマナビです。
管理している施設の中にはホテルと呼んで差し支えないような大きなものもあります。
筆者もそうした施設の管理を何年もやってきました。
やっぱり、お客様と直接相対できる仕事は、
自分の仕事が役に立ったことを実感できるので、
とても面白いと思います。
ホテルのフロントを長年してきて、学んだことを今回まとめてみます。
宿泊施設にとって、
お客様が予約を検討した瞬間からサービスはスタートします。
・予約の検討 (各種問い合わせ)
・予約の確定
・代金の請求
・到着前の各種サポート、案内
・チェックイン
・滞在中のサポート
・チェックアウト
・アフターケア
ホテルの従業員にとっては毎日のルーティーンであっても、
一組一組のお客様にとってはその日が、かけがえのない特別な1日。
その意識の温度差には常に注意する必要があります。
⒈即対応するためには、常に張り付いている必要があるが、そうもいかない
お客様の要望は突然やってきます。
トラブルも突然起こります。
完璧を求めるのなら、常に誰かがスタンバイしている必要があります。
フロントにずっと人がいれば良いけど、小さなホテルだとそうもいきません。
何かしらの工夫で連絡を取れるようにしておく必要があります。
お客様が寝ている深夜1時から早朝7時くらいの間に、
対応が必要となることは滅多にありません。
これは田舎の観光地ホテル特有なのかもしれません。
その時間帯はスタッフを配置しておくのも非効率なので、
緊急事の連絡先を伝えておいて、無人にする方が現実的であり、
たいていの小さな民宿やペンションはそうしているかと思います。
2.チェックイン時、チェックアウト時は要注意
お客様がチェックインする時は、
お客様とのやりとりが一番多い時です。
その時は意識的にスタンバイしておく必要があります。
⒊Q&Aはできるだけ記録に残して、まとめておく
お客様の質問はパターン化されています。
内容と回答を記録に残して共有すれば、ノウハウとなります。
この部分はAIによって自動化できるかもしれません。
⒋やりとりを記録して、チーム内に周知する仕組みが必要
お客様との連絡事項は、何かに記録して周知する必要があります。
PMS(Property Management System)を導入しているホテルであれば、
顧客の要望はデータベース化して記録できます。
しかし、そういったシステムを持たない場合は、
聞いたことを忘れてしまうリスクが常に伴います。
電話で受けていたことを、
しっかり引き継ぎできずに失敗してしまった時の後味は最悪で、
数日間後悔することになります。
LINEなどのSNSで連絡するのは不十分です。
LINEは日々消費されて流れて消えてしまうので、大抵忘れます。
特定の顧客に紐づけられて、当日に確認できるシステムが必要です。
レストランだったらリクルートの無料アプリ レストランボードで事足ります。
そこそこ大きなホテルになってくると、そうもいかないので悩ましいところです。
5.リピーターかどうか
リピーターに特別なサービスを提供してあげることは、
小さなホテルにとってはすごく重要なことです。
特に、食事を楽しみに泊まりに来るお客様には、毎回違った喜びとサプライズを提供したいし、部屋に空きがあればアップグレードしてあげたい。
そういったサービスができなくても、ちょっとしたお土産を渡して感謝をお伝えすることもできます。
前回は何の料理を提供したのか、
苦手な食べ物はないか、
前回、お客さまはどんな要望をしたのか、
などの情報はしっかりデータベースに残しておきたいところです。
リピーターに気づかずに、そっけない対応で終わってしまえば、
大切なお客様を失うことになります。
6.精算方法
料金精算の管理は、ミスしてしまうとフォローアップに大きな工数がかかります。
例えば、事前決済していたのに、現地で料金を再度徴収してしまう、
といったミスは返金処理が大変だし、
現地決済しなきゃいけないのに、会計せずに精算してしまったら大損害。
ポイントやキャッシュバック、クーポンなどのキャンペーンをやっていて、それぞれに対応するのも結構大変。
ホテルでは精算金額は決して小さくはなく、ミスができないし、
お客様とコミュニケーションできる最後のチャンスなので、
チェックアウト時間帯の仕事はできるだけ社員が行い、
手厚く対応した方が良いと思います。
無人チェックインシステムを導入したとしても、
できれば、チェックアウトは有人で対応するべきです。
これは古い考えでしょうか。
多分、ビジネスホテルには必要ない考え。
でも田舎のホテルでは、けっこう外せないポイントなのではないかと思います。
スマナビは地方の宿泊施設を支援することが多いです。
田舎だからこそ大切にすべきポイントは、しっかり押さえて、
ホテルや宿泊施設一つひとつが、持てる個性を最大限発揮して、
お客様にリピーターになってもらえるよう努めていきたいです。