読書的世界旅行記②(アメリカ、オセアニア編)
Book of around the world Ⅱ
現代では、実に様々な国の本が翻訳されているので、自分の読んだ各国の作家さんと本を "note" します。
◎アメリカ大陸諸国とオセアニア諸国
①はヨーロッパ編でしたが、今回は、大西洋を渡って、北米から中南米まで縦断した後、オセアニア諸国を周っていきたいと思います。
もちろん翻訳の多いアメリカ文学は除きます。
【北米:カナダ(8,082km)】
カナダの作家さんといえば、『赤毛のアン』のモンゴメリが代表的ですよね。でも、自分にとってカナダには好きなSF作家さんがいるんですよね。
それが『さよならダイノサウルス』のロバート・J・ソウヤーなんですが、意外と移住してる方もいて、ウィリアム・ギブスンや『図書室の魔法』『ファージング三部作』のジョー・ウォルトンがいます。
<ロバート・J・ソウヤー(SF)>
<ジョー・ウォルトン(SF)>
📖 📖 📖 📖 📖
アメリカ合衆国はスキップして中南米諸国行きたいと思います。
中南米諸国は翻訳作品が少ないんですよね~。
自分が読んだ本も、今では絶版になってるのも多くて、図書館じゃないと読めないものもありそうなんですが、ちょっと我慢してください。
【中米:メキシコ(10,715km)】
「カルテル」ものなど、メキシコを舞台にした作品は数多くあるのですが、メキシコ作家さんになると、あまり見かけません。
唯一、読んだことのあるのは、パコ・イグナシオ・タイボ二世という、すごい名前の持ち主で、図書館で見かけたら手に取らずにいられなかった作家さんです。
一度見たら忘れないほどのインパクトですよね。作家名のせいか、ちょっとふざけた作品と思ってたら、意外とハードな男臭い本だったりしました。
<パコ・イグナシオ・タイボ二世>
【中米:コロンビア(14,326km)】
コロンビアと言ったらガルシア=マルケスです。
『百年の孤独』という代表作がありますが、読もうとして挫折した人もたくさんいるんじゃないかと思います。
その点、この『予告された殺人の記録』は、長さも中編分ぐらいだし、文庫本なので、最初のマルケスとしては、最も適当な一冊だと思います。
<ガブリエル・ガルシア=マルケス>
【南米:ペルー(15,510km)】
コロンビアがガルシア=マルケスならば、ペルーならリョサですよね!(すいません、ノーベル賞作家続きです。)
といっても、実は、今のところ、『密林の語り部』しか読んでないんです。ただ、氏の代表作である『緑の家』や『都会と犬ども』より、断然、手に取りやすいと思います。
<マリオ・バルガス・リョサ>
【南米:ブラジル(17,395km)】
ブラジルの作家と言って、まず、思い出すのは、やっぱり『アルケミスト』のパウロ・コエーリョですかね。
この本のおかげで、コエーリョの他の作品もたくさん翻訳されているのが嬉しいとこです。
<パウロ・コエーリョ>
【南米:アルゼンチン(18,069km)】
なぜかは分かりませんが、アルゼンチン作家さんたちは、けっこう読んでるんですよね。『ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件』はボルヘスとビオイ=カサーレスの共著ですが、これも図書館じゃないと見つからないかもしれません。ホルヘ・ルイス ボルヘス とアドルフォ ビオイ=カサーレスは、アルゼンチンでは重鎮っぽいのですが、イシドロ・パロディ(主人公)の話はそれなりに楽しめる作品です。
ギジェルモ・マルティネスも、かなり昔に読んだ本なんです。舞台がオックスフォード大学だったので、あまり意識していませんでしたが、そういえばアルゼンチンの作家さんでした。
<ボルヘス、ビオイ=カサーレス>
<マヌエル・プイグ>
<ギジェルモ・マルティネス>
アメリカ大陸を縦断してみましたが、中南米になるとスペイン語・ポルトガル語圏になるので、翻訳本が、ぐっと減りますね。
マルケスやリョサなど、いわゆる”魔法的リアリズム”系の作家さんも、最近は翻訳が進んでない気がします。
ヨーロッパでの北欧ミステリーブームのようなムーブメントが起きるといいなと思うのですが、スペインやポルトガルも含めて翻訳が進むのを期待しています。
📖 📖 📖 📖 📖 📖
再び、英語圏に戻って、オセアニアに周ってきました。
英語圏なんですが、意外と読んだ作家さんが思い浮かばないので、あまり翻訳が進んでないのかもしれませんね。
【ニュージーランド(9,252km)】
ニュージーランドといえば、広大な自然を思い浮かべるのですが、唯一、読んだことのあるポール・クリーブは、全くニュージーランドを感じさせない作風ですw。
うーん、て感じで、まあ、そういう作品と思ってください。
<ポール・クリーブ>
【オーストラリア(6,851km)】
オーストラリア作家さんも、あまり思い浮かばないのですが、幸い、売れっ子の有名作家さん二人います。
一人はミステリー作家で『忘れられた花園』や『秘密』のケイト・モートン。現在はイギリスに移住していますが、オーストラリア国籍の作家さんです。(『忘れられた花園』なんかは、イギリスとオーストラリア移民の様子も見れて面白いです。
そして、もう一人がSF作家のグレッグ・イーガンです。
イーガンの場合、現代を代表するSF作家と言っても過言ではありません。多少、難解ですが面白いです。
<ケイト・モートン>
<グレッグ・イーガン(SF)>
📖 📖 📖 📖 📖 📖 📖
今回は、8ヶ国を紹介しました。
同じ英語圏でも、カナダやオーストラリアの作家さんは、アメリカやイギリスの作家さんほどメジャーじゃないんですよね。
そう考えると、いかに英米の作品ばかりが翻訳されているのかが分かりますね。
※③に続きます。
(注)
作家さんたちは、出身国と居住国が違っていることも多いので、どちらを選択しているかは、私の独断と偏見で判断しています。
また、国名や地域も独断で、( )内は東京から首都までの直線距離を示しています。
📖