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女性が性とカラダについて話すことをタブーとしない社会に向けて|菊島 聡美

“セクシュアリティ”というと広義な言葉ですが、
「女性の体と生きること」について。

幼稚園の先生をしていた時代の私はとにかく自分に対して無関心でした。
汗を流して働くしメイクなんてしない。
毎日時間があっという間に過ぎる中で、鏡を見る瞬間は顔を洗う時間くらい。
食べ物もコンビニで買うかスーパーのお惣菜。

「あ、わたしのことだ。」と当てはまっている方、いませんか…?

すると生理の日は元々重たい生理痛がどんどん重たくなっていく。
自分の体であって自分の体じゃないかのように思うように動かない。
眠っても疲れがとれなくいつでも眠たい。頭が痛い。耳鳴りがする。
この時には心の状態なんて最悪で…。
このままの状態で迎える自分の今後なんて想像できず、夢もやりたいことも何一つありませんでした。
そんな二十歳を過ごしました。

振り返ってこの時のわたしに足りなかったこと、
「わたしは女性である」という実感。

女性の体は男性と同じ基準で労働ができる身体になっていないということ。
これまで社会では常識であった男性ならではの働き方。
“いかにたくさんの時間体を削って働くかが勝負”のような考え方に男性もですが女性はなおさら対応できない。

それは女性ホルモンが関係しています。
女性ホルモンには毎月の波と人生をかけての大きな波があります。
その波は良いときは明るく前向きで意欲的な私を作ってくれる。肌もつやつやして体の調子もよい。
悪いときはとにかく落ち込みやすいしイライラする。肌も乾燥しやすく荒れやすいしむくみだってある。

その波を荒波にすることなく穏やかにするためのキーは“食事”と“セルフケア”。
食事は生きる上で基本です。何を食べて何を消化して自分をつくっているのか。
女性が不足しやすい栄養素は何かを知り、その先に自分の食べている食事では足りていない栄養素がないかを知ること。

セルフケアはいろんな方法がありますが、自分の体や心と対話する大切な時間です。
最近調子が悪いなと思ったときに、何を自分のためにしてあげられるか。体は変化に対応しようとします。しばらくは不調のサインを出してくれますが、慢性化してくるとそのサインを出さなくなるか感じにくくなります。放っておくと治るのではなく、気づかなくなっていることもよくあります。特にデリケートゾーンは大切にケアしなければ女性特有の病気に繋がりやすいです。

私自身も女性として生きてきたつもりなのに知らないことが沢山ありました。

この大切な二つを無くして、本来女性は健康に生きられません。

それなのに、生理の話をはじめ、女性がデリケートゾーンの話やセックスについて述べるなんて下品でタブーなことだという。二十歳まで私もそう思って生きてきましたし、まだそういう感覚が抜けない日本社会です。

でも、本来は自分の体を守るために知るべきことです。
それから、
そんなこと言っていては今の時代を生き抜けないと思っています。タブーの時代は終わりました。
これからはいかに自分の体を良く知っているか、女性の体を持って生きているとはどういうことなのか。それを一人ひとりが知り、そしてそれを自分の子や大切な人に伝えていく時代です。

特に日本は医療の進歩などもあり、長く生きるようになりました。
女性が閉経とともに亡くなっていた昔とは違う。女性は家で男性が外で働く、そんな時代でもない。
ダイバーシティーの考え方やジェンダーレスの関心も高まっている今、良い意味で男女関係なく生き方を選択できるようにもなりました。
だからこそ男女の差別や区別を感じなく過ごすこともできるようになってきたこの時代ではより、自身の体の特徴をよく知る必要があります。

難しいことじゃない。まずは自分の体を隅から隅までよく観察してみてほしいのです。

自分の体の通常を知らなければ自分の体の異常にいち早く気づくこともできません。

菊島 聡美(しあわせ設計舎 主宰)

プロフィール写真

プロフィール
北海道出身
公立短期大学卒業後幼稚園教諭として働くが、
激務と偏った食生活により体と心のバランスを崩し睡眠障害になり退職
その後大手ナチュラル・オーガニック会社入社をキッカケに
体のケア方法を勉強し在籍中に健康美に関する資格を多数取得
カウンセリング力にも定評があり、会社の接客大会でも入賞する
ナチュラルで心地よく負担のない生き方や肌、体、心の状態を正しく捉えることで長年悩んできた生理痛が緩和
現在は独立し働く女性を中心に本質的に健康で美しくいられる食事とセルフケアについてイベントや企業での講演をする
その他美容と健康に関して幅広く活動を行う

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