【紛らわしいポルトガル語】「Arrumar」っていったい何すること?
まずは、こちらの漫画をご覧下さい。
⇓
アルマンジーニョ:「母さんったら僕に部屋を片付けろとばかり言うんだ。
それ以上ひどいことってある?」
お友達:「お母さんがいないとか、片付ける部屋がないとか…」
お母さん:「(アルマン)ジーニョはどこ?」
お父さん:「部屋を片付けてるよ!」
😅 😂 🤣
ここで「片付ける」という意味で登場するのが
「arrumar」
伯葡語:【アフマール】
欧州葡語:【アるマィレ】
☝この「る」は軽い巻き舌ネ♪
という動詞です。
ところが、
辞典で「arrumar」を見てみると、
こんな語義が!
⇓
🤔🤔🤔
う~ん…、
確かに「片付ける」という意味はあるけれど…、
まとまりがないというか、
連想し難いというか、
一貫性がない感じ…ですよね…。
結果、こんな漫画もあったりします!
⇓
お母さん:「あなたはオモチャも『arruma』しなければ、ベッドも
『arruma』しない」
お母さん:「戸棚も何も『arruma』しないじゃないの!」
アルマンジーニョ:「『arruma』するよ!」
お母さん:「何を『arruma』するっていうのよ!」
アルマンジーニョ:「言い訳!」
😅 😂 🤣
「arrumar」とは「片付ける」だと思い込んで読むと、
わけが分らなくなってしまいますが、
アルマンジーニョは
お母さんが「arruma、arruma」と言うのを逆手に取って、
上に示したプログレッシブ ポルトガル語辞典の
③ の語義を使って、
「言い訳をでっち上げる」ことなら
自分にも出来ると言い返したのです。www
😅 😂 🤣
さてさて、
ところでブラジルの日系人社会では、
通称「コロニア語」を呼ばれる
日本語とポルトガル語がちゃんぽんになった言語が
話されているのですが、
今回の「arrumar」のような
つかみどころのない動詞ほど
三人称の形に「する」を付けて
「arruma【アフーマ】する」などと言い勝ちなものなのです。
ま、「アフーマする」の場合は
「片付ける」より短いということや、
「片付ける」という関東圏の人と
「直す」という関西圏の人が混在している
日系人社会(=コロニア)であるから
ということもあるのかもしれませんが、
いずれにせよ、
「日本語できるね!」と豪語する日系人に
上の漫画を説明してもらったら、
最悪こんなことになったりします。www
⇓
「アルマンジーニョはね、ママイが
『オセはブリンケードもカーマもアルマリオも
なにもアフーマしない』と言うからね、
アルマンジーニョは
『デスク―パならアフーマできる』と言ったね。www」
😅 😂 🤣
日系人同士であれば、な~んの違和感もないこの☝文、
ブラジルに着いたばかりの「本物の日本人」には
何のことやら…ですよね…。www
なので、念のため用語の解説もしますね♪
⇓
❇❇❇
いやはや、
文型以外はほとんど全てがカタカナ化されたポルトガル語
なのがコロニア語なので、
こんな「日本語もどき」が存在すると知ると、
ブラジルのポルトガル語とブラジル以外のポルトガル語の違いなんて
大したことはないなと思えてきてしまいますね!👀
ちなみに同じ原理で形成されて、今や定着しつつあるのが
先日紹介した「dekasseguês【デカセゲース】」
ということになりますね…。
⇓
何はともあれ、
やっぱり言語は「生き物」なんですね…。w