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ゆるく楽しく、傍らの手帳〜今一点を積み重ねる、単年だけでなく。〜手帳の佇まい(10)

10月7日から東京は銀座の
老舗高級文具店「伊東屋」で
毎年恒例「システム手帳サロン」が
開催されています。

早くもそんな季節です。
書店でも文具店でも
「来年1月から」を見据え、
手帳陳列のスペースを拡大。

本来、システム手帳派にとっては
「来年1月から」は、
さほど関係ないかもしれません。

西暦が刻印された表紙の
一年ごとの綴じ手帳と違い、
システム手帳に終わりはありませんよね。
終わりがあるとすれば、
もうその手帳を使わなくなるときか、
何かの事由で使えなくなるか。

勿論、年が改まるのをきっかけに、
システム手帳のバインダーを
新調される方も
いらっしゃるでしょう。

僕はシステム手帳を使って33年。
この間、単年の綴じ手帳も併用しましたが
やはりシステム手帳一本に戻ります。

僕は計画的に自己目標を達成するなどの
強靭な精神も持ち合わせていません。
だから余計にシステム手帳が合っている、
そんなふうに思っています。

システム手帳の魅力は沢山あるのですが、
その最大の要素は、
年や年度で新しくする必要がないこと。

何歳になっても、「今の自分」は
「未来の自分」からすれば
一番の若造でフレッシュ、
「過去の自分」からすれば、
一番の長老でベテラン。
僕らは、今の一点ごとを生きています。
システム手帳であれば
♫「線路は続くよ、どこまでも」、
その感覚を持ち続けられるのです。

一点ごとの今を積み上げていく。
その記録、記憶は積み上がる。
消したい過去を消すのではなく、
別の記憶で上塗りする。
ときに謙虚に、ときに自信を持ち、
そういうふうに自分を成長させていく。

僕のシステム手帳使いは
手持ち・持ち歩きは15ミリ径の薄型、
オン・ザ・デスクは23〜30ミリ径の厚型。

この薄型の手帳には
直近から3ヶ月先までのスケジュールと、
最小限の必要なデータ、名刺、
自分を鼓舞する記事や、
偉人等の名言しか入れていません。

ToDoリストはなく、
全て名刺大半分の付箋に書いて、
マンスリー欄に気ままに貼り、
済めば捨てます。
残しても見返さないことを
長年の経験上、知っています。

スケジュールのページが古くなれば
厚型の手帳(母艦)に積み上げるように
移せばOK。だから何年かで母艦の数は増えます。

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これを繰り返しているのです。
だから手持ち手帳は常に更新され、
必要なものしか束ねていない。
また、薄型なので鞄が重くなく快適。

ちなみに諸々書き込むノートは別に持ち、
バイブルサイズの方眼目のページ(6穴)を
束ねたノート(ニーモシネ)を使用。
これはそれこそ、伊東屋さんの
「システム手帳サロン」特製で、
このイベントでしか買えない逸品。
但し今週「今年から置かなくなりました」
と店員さんに言われ残念。
類似品もないとのことで、
これ欲しさに、いそいそと雨の中、
銀座まで赴いたのですが。

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今思えば類似品がないわけでもなく、
PLOTTER製のノートなら発売中のはず。
でもこのニーモシネ製の独特の紙質や、
がっしり感を思えば、
正確には確かに類似品はありません。

やはりマーケティング上、
僕のような少数派には
重きは置けないでしょう、当然です。

このリフィルノートに書き込んで
大切だと思ったページは、
すかさず、保存版として
母艦にファイルします。

ところで、その年ごとの綴じ手帳は、
当然に1月時点で全ページが真新しい。
その白紙のページに、僕は 
どことなく負担感があるのです。
これからこの一冊を
仕上げねばならないのかと。
見えてない未来への
プレッシャーというか。
手帳本体が春の段階で
手に馴染んでいないし、
全体的に固く、夏場くらいで
やっと自分のものらしくなり、
秋が来れば「さよなら」が見えてくる。

システム手帳は長年連れ添う相棒、
経年で本皮が熟して光を帯びる過程は
自分が生きた軌跡でもあり、
手放せない程の滋味があります。

だから、常に最新の自分でいられる、
必要なものは既に手元にある、
先々を思い迷うより、
今を懸命に生きる準備が出来ている、
という充足感があります。

伊東屋さんのシステム手帳サロンは、
25日月曜まで。大変貴重なイベントです。
それ以降も、システム手帳への熱狂は
まだまだ続きます。

【今、愛用の手帳】
薄型︙Filofax NAPPAバイブル
(15ミリ、スリム)
厚型︙Filofax CLASSIC STITCHバイブル
(23ミリ)
→伊東屋さんで我が名を刻印頂きました。

【マンスリーリフィル】
ASHFORD NO.0207-021
(月のINDEX付き)
→17年続けて使用

【ノート】
maruman製ニーモシネ N155
5ミリ方眼 バイブルサイズ 80シート
→定番化すればいいのに!

【最適なペン】
-ジェットストリームSXR200-07インクの
0.7ミリのペン
-プラチナ万年筆センチュリー3776の
細字と中字
→廉価なもののほうが、気軽に使える。

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