冬木立の下、一拍置く
秋冬は自動車事故が増えるという。
特に12月。「師走」ゆえにそうだろう。
今朝、食品スーパーからの帰路、警察官が、一時停止の標識の場所で止まらなかった車を呼び止めていた。通常、そのドライバーさんたちは、2点減点と罰金(7000円)の支払いを告げられることに。
そう、取り締まりスポットという場所がある。事故多発場所だ。実は僕もかつて、一時停止の場所で止まらず、減速に留めた為、その30メートル先で待ち構える警察官に呼び止められた。後日罰金を払った。
自動車免許を取得して40年。
僕は何度か危ない目に遭っており、20代の頃は大事故を間一髪で免れたこともある。
この一時停止の警察官による取り締まりは、僕は今では、大変貴重だと思っている。若い頃は、心のどこかで、一時停止箇所で時速ゼロにしなくても、数キロに減速さえすれば、事故は起きないと思い込んでいた。自信があったのだ。だから、この取り締まりで減点されたり罰金を払ったりすることにやや抵抗感を覚えていた。確実に道路交通法違反なのに。
今は違う。
警察官、いやお巡りさんに深く感謝する。
この取り締りがあるからこそ、丁寧な運転を心掛けるようになる。一時停止で一旦しっかり止まるからこそ、一拍置き、安全確認するから事故が防止できる。また、その直後に急発進できなくなるので、事故防止に繋がる。
僕は30年近く前の12月、国道付近で事故を起こしたことがある。完全な不注意で人の車に当ててしまった。年末で急いでおり、かつ考え事をしていた結果だ。その経験以来、僕はなかんずく12月に極めて慎重になった。
お巡りさんが止めてくれたからこそ、気を付けるようになる。感謝以外、何があるのだろうか。
一時停止の標識。
慌てず丁寧に、穏やかな気持ちで。
前方と左右を確認して、先をゆく。
一拍置く心のゆとり。
これは人生の要諦、生きるコツそのもの。
家庭でも職場でも、電車の中でも、
どこでも、そうありたいものです。
とりわけ、12月は注意したいです。
「冬木立一時停止で一拍す」弥七
今日もお読みくださり、
ありがとうございました。
皆さまの健康と安全を祈念します。