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銀座三丁目 ガス灯通り界隈

スローリー余話
街の”なりたち”#11

明治の文明開化を象徴する”街”として、日本で初めて西洋式の煉瓦街やガス灯が誕生した『銀座』。関東大震災や東京大空襲などの災禍を乗り越え、受け継がれた「美味しい理由」がこの街にはたくさんあります。

写真提供:中央区立京橋図書館

銀座三丁目「ガス灯通り」にある『煉瓦亭』の『元祖ポークカツレツ』は、創業者の木田元次郎氏がごはんにあうおかずに慣れ親しんでいる日本人向けにフランス料理の焼き上げ式「仔牛のコートレット」を”豚肉を使ったカツレツ”へと進化させ誕生した日本式の西洋料理。この街にガス灯が灯っていた明治時代に発明された”洋食の元祖”と呼ばれる逸品です。

忘れられない
“洋食元祖“の美味しさ

銀座三丁目
煉瓦亭

1895(明治28)年創業。煉瓦造りの建物が立ち並ぶ銀座でフランス料理店として開店。創業者の木田基次郎氏が日本人の舌に合うように発明したのが「とんかつ」の原点である『ポークカツレツ』。元々はフランス料理の焼き上げ式「仔牛のコートレット」。牛肉を豚肉に、ドライのパン粉を生パン粉に変え、フライパンではなく天麩羅鍋を使いラードを加えた特製の揚げ油でカラッと仕上げ誕生したのが洋食のはじまりとされる『元祖ポークカツレツ』。私たちが「カツやフライにはキャベツの千切り」が当たり前と思っているのも、当店が発祥だという。

『明治誕生オムライス』

「昭和のオリンピック」の開催年である1964(昭和39)年に建て替えた建物は重厚感がありながらも敷居の高さを感じさせない佇まいである。「煉瓦亭の洋食が食べたくて」と何十年ぶりに訪れるお客様も多く、国内のみならず、昨年の大統領の訪店以来、特に韓国からのお客様が多いという。「うちの洋食の味を覚えていてくださって再来店いただき大変ありがたい事です」と語る四代目のご主人・木田浩一郎さん。世紀を超えて、世代を超えて愛される「忘れられない味」。洋食元祖『煉瓦亭』の美味しさは今後も国内海外問わず多くのお客様に愛され続けるはずだ。

煉瓦亭
〒104-0061 東京都中央区銀座3-5-16
03-3561-3882
営業時間:11:15-15:00(L.O.14:00) 17:30-21:00(L.O.20:00)
定休日:日曜

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