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結論:朝洗顔すると業界は潤う

10月初めにNHKの番組『あしたが変わるトリセツショー』でスキンケアが特集されていた。「皮膚科医直伝!肌トラブルを抑える3原則」という触れこみで。

NHK『あしたが変わるトリセツショー』より

具体的には「洗顔」「保湿」「日焼け止め」。

そのうちの洗顔編でピックアップされていた内容を後日、何かで見て疑問に思ったので『石原さとみの洗顔のコツ』というタイトルの記事で扱った。

かんたん言うと、次の3つのうち②と③はわかるが、①の意味が分からないという内容やったんだけど。

①「朝こそ洗顔料を使え」
②「バキューム泡で洗え」
③「ぬるま湯で洗うな」

その後、皮膚を解剖学的?医学的?にアプローチしている再生医療している人のYouTube動画をみて「やっぱ朝洗顔しなくていいよなぁ~」思ってたら件のNHKのトリセツショーの詳しめの記事を見かけて目を通した。

その結果、洗顔後のようにスッキリしたかといえばノー。逆にますます疑問だらけ、謎が深まったのである。

まず番組ディレクターのおっさんに、顔を洗わせた。顔の半分は水で、片方の半分は洗顔剤を使って。

と、夜になって特殊な機材(?)で顔を撮影したら水で洗っただけのほうはサーモグラフィーのように赤く、洗顔剤で洗ったほうは熱反応がない感じの画像データだ。

NHK『あしたが変わるトリセツショー』より

で、次のような説明がなされる。

皮脂は時間が経つと酸化する
  ↓
皮脂が酸化すると、肌細胞も酸化する
  ↓
そのダメージがニキビや炎症、シミやシワを引き起こす

そして、こう結んでいるのである。

皮脂が酸化するまでの時間は早ければ6時間。だから朝、洗顔料で洗顔をすることが重要なのです!

俺の頭が悪いのだろうか。理解が追いつかない。「何言ってんだコイツ」と思ったのである。

まず天然の最強保湿剤であられる皮脂は寝てる間、あるいは朝にでたっきりというわけでもないだろうに。また、汗をかいても皮脂は分泌される仕組みでもある。

つまり、上記のディレクターは日中にほとんど皮脂が分泌される機会がなかったってことなんだろうか。どこか工作の香りがしてならない。

また、「早ければ6時間」で皮脂が酸化するんであれば朝に洗顔剤で洗ったあとにでてきた皮脂も酸化するんちゃうんやろうか。朝に洗って夜に調べるまでの間に6時間たってないというミステリードラマ風な仕立てなんだろうか。

基本的に、油脂は酸素や熱に反応して酸化するから日中に陽を浴びたら酸化が早まっても不思議じゃないと思うんだが。

ま、それはいいや。

もっと不思議なのが酸化した皮脂がだよ、なぜか肌細胞を酸化させて肌トラブルにまで発展するというのである。

肌の構造上ちょっとイメージしにくい。そもそも肌の一番上は角質層という死んだ細胞で構成されているはずだ。

謎が謎を呼び、謎は深まるばかり。

いや、もっといえばどこの皮膚科医かどこの誰かも書かれていないし、皮膚科医も世の習い、ピンキリだ。YouTubeでガンガン美容商品を紹介しているような美容業界寄りの医師もいるぐらいだ。

ちなみに、某皮膚科医の人はYouTube動画で朝洗顔は必要と謳い、理由として前日の夜につけた保湿剤が残っていて~、とか、某企業がプレスリリースで発表している内容の「皮脂には悪玉」があって~という文言を挙げていて俺をして驚かせしめた。

とまぁ、長々と書いたけれども次のようなことを勘案して「朝洗顔はしなくてもいい」と結論つけようと思う。

いまんとこ、ね?

  • 肌のつくり上、皮脂がちょっと酸化したからってトラブルを招くほど悪質になるとは思えない。健康・美容系あるある「1を10にしていう」大げさパターンだろ?あん?

  • スキンケアまったくしてない狩猟採集民に肌トラブルがない

  • 肌そのものに科学的に医学的にアプローチしている再生医療系のご仁が必要ないといっている

  • 酸化した皮脂が肌トラブルを招くという証拠はない

  • エビデンスも皮膚科医もピンキリ

  • NHKの放送だからといって必ずしも内容が正しいわけではない

あるいは、朝は水かぬるま湯で洗おう、かな。33~35℃のぬる~いお湯で表面上の皮脂は溶けるいう話だし。


参照

「スキンケア」のトリセツ
テレビで放送された毛穴のケアに物申します。
肌再生の専門家が、間違った朝洗顔について解説します

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しんのすけ🍉SSF
今日はここまでっ!見たからには研究費のカンパよろしくなっ!また次回やでっ!