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0歳児と暮らしていたあの頃、幸せのハードルはめちゃくちゃ低かった。

三連休のど真ん中。
遠出した帰りに大きなSAへ寄った。

その日は沢山歩いて、汗もかいて疲れていた。

珍しくラーメンを食べたい気分だった。
でも、その後ソフトクリームも食べたいのでハイカロリー尽くしだなぁ…

なんて悩んでいたら、視線の先にラーメンを食べている女性が見えた。

女性とラーメンの間には生後半年位の赤ちゃんが抱っこ紐の中に収まっていた。

「おぉ!抱っこ紐したままラーメンとは、上級者ですね」

と、思わず心の中でつぶやいてしまった。


この共感分かりますか?


あの頃の自分みたい


ラーメンを食べている女性の隣には2歳くらいの男の子が座っていた。

子供用の椅子に座り、ベビービョルンのエプロンをつけてご飯を食べている。

2歳の男の子の向かいにはパパが座っていた。

ママの周りだけ、混み合ってるな。
狭いだろうな。
2歳児の食事の世話も何かと大変だよな。

何でパパの隣じゃないんだろう?
もしかして「ママが良い!」ってやつ??

いずれにしても、抱っこしたままのラーメンを上手く食べられている姿にうっすら感動してしまう。


さて、方や我が家。

フードコートだったので、注文へ行ったり取りに行く度に子供を席に待たせたり、自分で返却に行かせたりしている。

つまり「目を離しても大丈夫」になっている。


初めておんぶした時


きっとSAで見かけたママは、普段からあんな感じなのだろう。
私も同じだった。

長男も、次男もベビーカーやバウンサーに大人しく収まっていてくれた事が殆どなかった。

寝る時は抱っこして授乳したまま。
私が家事をしたい時は、抱っこ紐で密着したままじゃなければダメだった。

外出先でもずーっと抱っこ紐装着したままの事が多かった。
あのママの様にスキルが高くなかったので、「食べたい」よりも「抱っこ紐のまま食べやすいメニュー」を優先していた。


生後4ヵ月を過ぎて「おんぶ」ができるようになった時、とても感動した。

前が空いてるじゃん!!ラーメン食べられるじゃん!」
と、大興奮だった。

テーブルと自分の隙間を何も気にせず詰められる。
熱いコーヒーや味噌汁、麺類を食べられる。

一気に自由になれた気がした。

嬉しすぎて、早速ランチに麺類を食べて、油はねが怖くて避けていた「炒めもの」を作った。
おんぶをしたままで。

抱っこ紐の中に可愛い顔が見える事は幸せな事だったけれど。
前方が自由になった事で、快適レベルが物凄く上がった。

やっぱり戻れないだろうな


前方が空いたとしてもおんぶをしていれば重いし、背もたれとの間を空ける為に椅子にしっかり座れず不自由だ。

よくやったな…と感心する。

近所のスーパーへ行く時でさえ、着替え・オムツを持っていた。
外食をする時は、ミルク・哺乳瓶・お湯が必須アイテムだった。
「お湯下さい」と頼めるお店があると、有難くて感動した。


平日、マンションという密室で赤ちゃんと2人きりの生活。
無理に出かけなくても良かったのに…と、今になれば思うけど。

外の空気が吸いたかった。
会話ができる人とお喋りしたかった。
「出かけた」という「何かやった感」が欲しかった。


子育て支援センターへ行けば、「トイレに行きたい!」と思い立った時に子供をセンターのスタッフさんにお任せしてトイレへ行ける。

「自由にトイレに行ける」という特典だけで、子育て支援センターへ行く価値がある!!と心の底から思っていた(笑)


今はもう、すっかり自由になった。
好きなタイミングでトイレに行けるし、熱いコーヒーも飲めるし、ラーメンだって食べられる。


その贅沢を改めて味わおう!と、私はSAでラーメン(1000円)を食べた。
目の前で、すっかり大きくなった長男は海鮮丼(1200円)を食べていた。

おいおい、君の海鮮丼の方が贅沢じゃないか。

〈あとがき〉
バウンサーもベビーカーも良い値段だったのに、全然活躍してくれず本当に残念でした(笑)
一方で抱っこ紐は本当によく働いてくれた。
市六時中、腰にベルトつけてブラブラさせていました(笑)

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