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マインドフルネスと猫のいる生活 20

普段ですと、夜明け前、朝の四時ごろになると、強烈なうつに苛まれます。経験者なら、わたしの言っていることがわかるでしょう。一日のうちで、一番暗い気分になるのは、朝でも夜中でもなく、太陽が昇る少し前の時刻です。

それが、瞑想を僅か7~8分やっただけで、みごとに払拭されました。

単なる気分の問題と言ってはそれまでですが、たとえ自己催眠的なものだったとしても、うつを引きずらず、スッキリと起床できたことは嬉しかったです。

瞑想をすると幸福ホルモン・セロトニンの分泌が盛んになるそうですから、これも納得ですね。

「やっぱ、効果あったんだ……」

ということで、翌日もしつこく瞑想しました。でも時間的には、一回のセッションで十分くらいが限界でしたね。

翌々日も、スッキリした目覚め。うつが沈静化しただけでもめっけもの、と思いました。

ところが、効果はそれだけではありませんでした。

例えば「さあ、これから買い物に行くぞ!」と気合を入れたすぐ後に「そういえば、インタビュー記事のチェック、どうなった? 確認しないと」と、別の思考が入ったとします。で、「あれ? おれ、今何しようとしてたんだっけ?」と最初の思考をど忘れすることは、若い人にもある経験でしょう。

しかし、若ければすぐに「そうだ! 買い物だよ。猫のごはん買わなくちゃ」と思い出します。ところがじじいは、「えっと……あれっ? 何だっけ?? 何かしようとしてたよなー。う~ん……」と思い出すのに時間がかかります。ひどい時になると、まったく思い出せないので「まっ、いっかー。天地がひっくり返る話でもねーだろーし。さあ酒でも飲むべ」と、開き直ったりします。

わたしの場合、バスルームで髪の毛を洗っている時によく、仕事のことを考えてました。で、「あれっ? ところで今頭洗ったっけ??」となるわけです。思い出せないので「考えんの、めんどくせー」とまたシャンプーしてました。おそらく、かなりの頻度で、こんな風に髪の毛を二度洗いしてたはずです。

ヤバいだろー。それって認知症じゃねーの!

そうかもしれません……(-_-; が、これが治ったのです! 瞑想のおかげです。

調べてみると、瞑想をすると前頭前野が活性化され、記憶力や創造力が上がり、トラウマなどを発生させる偏桃体は逆に不活性化すると書いてありました。ど忘れやうつが改善されたのも、納得です。

ですが、瞑想が心身にいいという固定観念があるので「うつが良くなった気がする」「物忘れが少なくなったような気がする」と自己暗示がかかっている(それでも結果オーライということはありますが)可能性も否定できません。うつや物忘れというのは、気分やその日のコンディションにも大きな影響を受けます。

と、意地悪に考えてしまえばその通りですが、100%瞑想のおかげ、と断言できる出来事が、ほどなく二つ起こりました。

ひとつは腰痛が消えたことです!

腰は七年前に手術をしましたものの、やはり痛みは完全には取れませんでした。かがんで重たいものを持ったりすると、たちまち再発し、数日間は自由に動けなくなるのです。

それが、なんと! 全快したのです。猫砂の入れ替え作業などを行っても、腰が痛くなることはなくなりました。電車で一時間立ちっぱなしでも大丈夫。おまけに今はコロナが怖いですから、吊革につかまらず、二の足だけで身体を支えています。バランス感覚も養えますので、すごくいい運動になりますね!

それから、ちょっと汚い話ですが、じじいというのは夜中に何回もおしっこをする生き物なのです。いわゆる頻尿、もしくは夜尿症ってやつです。

これも改善されました!

今まで最低三回、ひどい時になると五回くらい就眠中にトイレに立っていたのですが、瞑想を始めてからは一回、もしくは二回に減りました。

これらの肉体的変化は、間違いなく瞑想のおかげといえるでしょう。

そして瞑想を続けているうちに、さらに不思議なことが起きたのです!



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