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【不定期雑記 #11】140字小説を1ヶ月書いてみた。

きっかけ

 TwitterというSNSで、140字小説というものを最近よく見かけるようになりました。
 ジャンルも人により様々ですが、主にすれ違いの恋愛系や、どんでん返しを喰らうようなものが大半で、かく言う私もそんなショートショートを眺めていました。
 眺めていればその内、「面白そうだよなあ、書くの」と思い始め、書くことにしました。コイツいつもノリで物事始めるな。
 更には、「どうせなら1ヶ月間毎日更新してみるか」と勢い任せに決めました。何だか一ヶ月であれば手が届く様な気がしたのです。そして実際にやり遂げられました。やったね。

 ……では。
 この140字小説が、いかに難しかったかと、いかに勉強になったか、というところについて私的メモの様にまとめておきます。

私の感じた、140字小説の難しさと。

 何よりもまず、当たり前のことのように思いますが、140字という限られた字数に収めることの難しさが際立ちます。
 物語を140字という極小空間に濃縮する、ということには、尋常ならざる力が必要でした。自分の限界を超える相当な語彙量と、的確な言葉の取捨選択、無駄な表現の排除。少なくともこの3つを駆使しない限りは収められるものも収められません。

 そして、書いているものが、呟きではなく物語ですから、ストーリー性が必要です。短い字数制限の中でストーリー性を作るのも難しい。まさか物語をそのまま紡ぐ訳にはいきませんので、目立つ一瞬を切り取って文字で描写し、背景などを想像させる、という書き方にならざるを得ませんでした。
 「起承転結」の枠組みを用いれば、「起」「転」だけを抜き出す感じでしょうか。もっと分かりやすく言い換えれば、「状況描写」と「オチ」でしょうか。この流れがないと、折角書いても面白いと思ってもらえないだろう、とは思っても実現するのは中々に難しいものです。
 一瞬の場面でストーリー性を作るということは、余程写真や絵画の方が向いているとも感じました。(断っておきますが、「簡単だ」ではなく「向いている」です。私は文字情報よりも、画像情報の方が直感的に分かると思っているためです。)

 また、私の実力不足だなと感じるところに、世界観の狭さがあると思います。140字小説は、ともすれば同じ主題になりがちで、そうなるとサッと読めるだけに、「読んだよこういうやつは」と飽きられてしまうと思いました。
 なので今回は結構色々なテーマを使いましたが、それでも引き出しはまだまだ少ないと思っており、実際主題探しにはかなり手間取りました。
 この140字小説を書き続ける中では、外出時になるべく多くの情報を取り入れる(人の仕草でも広告でも自然でも何でも)ことや、自分の知っている言葉からストーリーを作る(校長先生のお話のやつや、諺由来の物語などはまさにそうです)ことをしていました。結構この作業が大変で、頭をぐるぐる回さないといけませんでした。

 と、こんな感じで物凄く難しく、結構苦悩はしました。が、だからこそ楽しめましたし、特に、物語を書く時の無駄の多さだったり、引き出しの少なさに気付けたのは収穫だったな……と。
 普段は趣味で楽しく小説を書いていますのでこんなに論理的に考えながらやることはないのですが(どちらかと言えば感覚派)、たまにはこんな感じに重い腰を上げて仕事の様に取り組んでみるのもアリだなと感じました。疲労感が桁違いなのであんまりやりたくないですが(正直)。

ということで。

 物語を書かれている方々。
 良いウォーミングアップになりますので、時間と気力があればぜひ挑戦してみて下さい!

 ちなみに私が書いてきたものは以下のリンクにあります。お好きなものをお好きな時にお読み下さいませ。
 では、また別の場所でお会いしましょう。

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