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聡明な女性の奮闘記

二階堂奥歯さんの『八本脚の蝶』を読み終わりました。大変文学的な日記でした。
読み始めてすぐに魅了されるほど、憧れの世界色の強い文章でした。「うっとり」という言葉がこんなに似合う日記は初めてです。

けれど内容は、一人の聡明な女性が、世界の苦しみを全て請け負おうとしてその身を擦り減らし続けた記録、のようなものでした。
奮闘記という言葉が似合います。

この日記の始まりのころはまだ楽しそうな雰囲気が漂っておりましたが、終わりに近づくにつれ苦しみが強く、「死に場所を探している」と紹介されていたことがとてもよく分かるような雰囲気を纏っておりました。

この記録の中に残された書籍は出来る限り読んでみたいと思いました。

上製本の方で拝読しましたが、本文デザインも美しいなと思いました。2段組で段の間にノンブルがあり、そのフォントや間隔も好みでした。

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