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企業内産業保健師1年目 何をやったか

お疲れ様です、産業保健をかじっている保健師です。
私は2023年4月に労働衛生機関勤務(外部支援)の保健師から企業内保健師に転職しました。この1年で何を考えて、日々何をやってきたのかを簡単に書いていこうと思います。
※一発書きです。そのうち修正するかもですが、読みにくくても許してください。


読んでみるといいかも?な人

新規配置の産業看護職、増員で入職する産業看護職、地方で産業看護やりたい人
※もちろん、私の話は一例です。生暖かい目で読んでください。

会社について・私の働き方について

  • 首都圏に本部があるホールディングス制の会社

  • 自分が住んでいる地方エリアに勤めているグループ会社を含めた社員の健康管理を担当(エリア担当制)

  • 自分のエリアにはこれまで常駐看護職がおらず、私が初めての常駐看護職

  • 私の上司は本部のあるエリアにおり、私のエリアには同じ部署の同僚はいない(一人だけ地方に常駐している形)

  • 先輩の看護職ももちろん同じエリアにはいない(ある意味一人職場)

とにかくオフィスの中でも独立した存在で一人仕事をしているという感じです。


日々実際にやってきたこと

めっちゃ挨拶

とりあえずコレでした笑。
出勤をしたらオフィス全体に「おはようございます!」とあいさつをして、ぐるっとオフィスを一回り。
『この前話した人、来てないけど出張かな~』『感染症後で戻ってきた人、咳していないかな~』とか色々考えながら、挨拶しています。
帰りも、オフィス全体に「お疲れ様です!お先に失礼します!!!」とあいさつして帰ってます。挨拶されて嫌な人いないだろうし、とりあえず「保健師来ました!!」「保健師帰ります!!!」っていうのアピールです笑。

とりあえず会社のイベントに参加・飲み会参加

健康管理の対象者となる社員との距離感について色々考えることもありましたが、まずは職場の雰囲気と文化を知りたいと思い、誘われていけそうなイベントや部署の飲み会(歓迎会など)にはできるだけ参加するようにしています。
実際に参加してみて「この職場にはこんな文化があるんだ」とか 
「この人飲み会の時の挨拶めっちゃ上手(仕事で話すのも上手なんだろうな)」とか。とにかく色々な発見が多いです。飲み会も楽しみのためというより仕事のために参加している感じでした(2年目はどうしようかな笑)

めっちゃ会社のイントラ探る

会社の情報がちりばめられている、イントラがあります。特に地方に勤めているということもあり、中央の動きが見えてこないことが多いです。
会社がどのような方向を向いて動いていこうとしているのか・どんなイベントがあるのか・どんな制度があるのか・グループ会社はそれぞれどんな動きをしているのか。
点と点の情報にはなりますが、会社を理解するためには欠かせない情報源だと日々思っています。

産業医の先生へ情報を伝える

月に1回数時間訪問の嘱託産業医への思いとしては
「保健師の私と一緒に、社員と一緒に、会社と一緒に、安全衛生について考えてほしい」と思っていました。それを実現するために

・この部署はどんな仕事をしているのか説明(組織をさらに知ってもらう)
・イントラでキャッチした情報を共有(会社の動きを知ってもらう)
・全社の健康施策についての動き説明(全社の傾向を知ってもらう)
 などなど、とにかく情報を共有をするようにしてきました。

産業医に訪問いただいて、衛生委員会に参加する・巡視をする・面談をする、だけじゃなくて。一緒に組織を捉えて、課題を感じて、今後どうしたらよいかを共に考えてもらえる相棒になってもらえるように、保健師としても働きかけていかねばなと思って活動してきました。
実際私のこういった情報提供について、先生はどう思っているかはわかりません(私が一人で空回ってるだけかも笑)
でも会社に興味を持ってもらって、一緒によりよくしたいと思ってもらえるように、動きたいなと思っています。

私(保健師)という人がいることを知ってもらう

今回、エリア拠点では初めての常駐保健師として着任をしたので、私(保健師)の存在を知ってもらうところから始めました。
最初は「出張で来ている人(見慣れない人)が毎日いる」と思われていました。なのである日、社員さんに「毎日出社してますけど、いつ帰るんですか?」と聞かれました爆笑
健康管理室のような部屋はなく、社員さんと同じ空間で仕事をしていても、普段どこにいるのか・どんな仕事をしているのか不明な状況のようでした。

そのため、自己紹介と保健師としての役割(社員の方にどんなときに頼ってほしいか・どんな時に活用できるか)を書いたメールを全員にお送りしました。半期の大きな異動の時期の際も、同様にメールで自己紹介をお送りしました。また、面談を行う中で、社員の方のお仕事の内容や生活状況を直接お伺いすし、保健師についても改めて説明し自己紹介を行いました。
春の時点では「謎の人」もしくは「存在を認知されていない人」だったのが、今年一年で多少は存在していることを認識してもらえるようになったかなと思います。

「産業医」の存在を広める

自分の存在を広めるのと共に、産業医の存在についてもエリア拠点全体に認知してもらいたいと考えました。
きっかけとしては、不調の社員さんへ産業医との面談を提案した際に「そういう人がいるんですね。(産業医に)薬は処方してもらえますか?」と言われ『産業医がいること自体知らないのか』と思ったのがきっかけです。
確かに、衛生委員会に出ていなければ、産業医と出会うのは、不調になったとき・過重労働の面談となったとき・高ストレス面談の時くらいですもんね…(納得)
保健師として、産業医に相棒となって欲しい・相棒と思ってもらえるようになりたい!と考えていたので、産業医の存在も周知しようと考えました。
まずは自分(保健師)の自己紹介の時に【産業医・衛生管理者と連携しながら仕事をしている】という自己紹介を行うようにしました。
また、自己紹介の際に、スライドなど資料を使う際には、産業医の自己紹介資料も作成し、一緒に見てもらうようにしてきました。

オフィスふらふら

1日1回くらいは、オフィス内を歩いてみて、何か気がつくことがないか。環境的にも、仕事をしている人的にも、チラリと全体を見る時間を作るよう心掛けました。最初は「誰かが歩いてる…」って感じでしたが、最近は気にもされていません笑。
「この掲示変わったな」とか「冷房効いてるけど長袖の人が結構いるな」とか「この時間、あの席には光がピンポイントで当たるんだな」とか。何となくオフィス全体を感じるための時間を作っています。

上司に自分の現状を知ってもらう

私は上司がすぐそばにいるわけではないので。自分の置かれている状況を結構伝えました。備品が使えないこと、会議室が取れなくて面談ができないこと、席がオフィスのどの位置にあることなどなど…。
自分に何かがあったときに、上司に「報告なかったから対応できなかった」と言われないように笑。とにかく状況を伝えています。


企業内に入っての感想「とても孤独」デシタ


前職では働いている空間に、何人も保健師・産業医・栄養士がいる職場だったのもあるかと思いますが…。企業内に入ってから「日々孤独」でした。
同じ空間で働いているのは、グループ会社の方々で。同じ部署の人おろか同じ会社の人は0名というド!アウェー感。誰も私を知らない、何者かも知らないという、透明人間感。そして私も誰も知らない。
「誰も私を知らない・私も誰も知らない職場」に行く毎日でした。

業務について何か聞きたくても、目の前に聞ける人はいなく。本部にいる先輩の予定を確認しても忙しそうで、最初はチャットも電話もできず。毎日、わからないこと(主に会社のルールについての確認)を書いた長文メールを先輩に送り付ける日々。備品を使いたくても使えない(使ってもいいかわからない・誰に聞けばいいかもわからない)
同じ空間には人がいるので物理的には一人ではないけれど、精神的な孤独だったなぁと思います。
正直1年経った今でも孤独感はあります。噂でしか届かない情報。みんな(首都圏で働いている看護職)は知ってるのに、私だけ知らない。私にだけメールが来ない(これはだいぶ減ったと思う)。なのに、みんな知ってるていで話が進む。
未だにあるあるです。(いじめられているわけではないと思っていますw)

自分がなぜここにいるのか(存在価値)    何ができるかを考えた

やる必要があることは、しっかりやる(やりたくないこともそれなりに頑張る)は大前提として。
他のエリアと足並みを揃えなきゃいけないこともあるけれど
「”保健師がいる価値”を感じてもらうために何ができるか」をひたすら考え、行動してきました。
それは社員向けにもそうだし、協同する人事や産業医向けにも。「保健師がここにいてよかった」「一緒に働けてよかった」と思ってもらえるように、何ができるのかを考えて日々考え、行動してきました。
(もちろん役割分担の重要であると、前提として)新しく保健師を設置(増員)するからこそ、できる連携・できる業務が行えたらと考えながら動きました。
そうすると【今、自分が何をすべきか】【どういうスタンスで働くべきか】が見えてきました。


ここで働く人が求めることは?

『ここで自分は何ができるか』を考えたら、一気に組織の「イマイチだな」と感じる部分がたくさん見えてきてしまいました。なぜなら、やることが山ほど出てきたからです笑(ある意味伸びしろしかない笑!)
そして、その時思った「イマイチ」なことを丁寧に整理してみました。
現状の把握・今後どうなるのが自分的には理想か・その理想は現場の人にとっても理想なのか・その実現にはどんな過程が必要か。いろんな視点で考えました。
そうすると、上司からは「そんな風に、色々考えず。とりあえず行動にうつせ!」と指導を受けましたが。
やはりアウェーの空間で、自分を受け入れてもらいながら、ここで働く人にとっての理想であり看護職としての理想を目指してやっていくには、それなりに考えることも必要で。
正直、勢いだけでは難しいと個人的には思っています笑(上司のアドバイスを無視する私笑。上司も私が働いているところにきて一人で仕事してみればいいのに、と思っています笑)

だって、自分の家の庭に、突然やってきた知らない人がいきなりブルトーザーで整地したらいやでしょ笑。相手のことを思うからこそ、土地の状況を把握して、いつどこに樹を植えようか、花の種を植えようかとか、芝を整えようかって考えて相談するでしょ。もちろん、危険地帯があれば、急いで対応するけれど、すでにこの土地でみんなそれなりに生きてきているから。
この人たちがより安全で過ごしやすく、力が発揮しやすい土地になるように・ここで働く人たちにとってどうなるのが理想なのか。広い目で見ていく必要があるなぁと改めて実感しました。


一年経ってみて

もちろん実際にやってきたことは記載したこと以外にも色々ありますが。
この1年を振り返りながら『意味のあることができたかなぁ…?』という気持ちです。数値(結果)も出せてないし、何か変化したわけでもありません。
上司に評価されるようなことを一つもできなかった。でも現場には必要なことは、現場の理解を得ながら、実施を少しだけできたかなとは思っています。

正直、産業保健業界に入って、一番自己学習をしなかった一年でした。
日々業務を行うのが精一杯。でもその中で「そういう考え方もあるのか」「こういう会社もあるのか」「こんな苦労があるのか」「こんな良さがあるのか」と価値観がめちゃくちゃ広がった一年だったなとは思います。

今年は昨年の反省を踏まえて、どこまで何をやるか。
できることしかできないけど(!)、一年経ったし、今後の自分のキャリアを考えながら、日々の業務を先を見通しながらやっていこうと思います。
組織にどうなって欲しいか・現場はどう思っているのか・自分がどうなりたいかを考えながら2年目もボチボチ頑張ります。


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