短歌 #1
かみさまが いっせーのーせで 裏切って それでも朝は なくならなくて
鴨川に 無作為無数の ノスタルジイ 飲み込めたなら ぼくもそのひとつ
たいせつな ままでしずかに きえてゆく あのひのうでまくらのかおり
自己都合で生きております いのちとさんそ つかいまわして メーデー
ゆめであれ ひとひら千切って 嘘になれ このゆび先から 火花かすかに
4センチ 埋まらない差を 悲喜つれて 合わせる歩幅 わたし、あなたと、
雨粒が よってたかって 跳ねるから 大縄跳びに混ざれないんです
とうめいな まぶたのうらで おちていく あおいさかなに なまえをつけて
愛しい名 やわらかいまま 呼び捨てて くすぐったくて 声が震えて
背伸びして ジャンプをしても 届かなくて 一番星の 横にいたくて
コンパスを ぐるぐるあなたは 回すけど 歪んでいても まるはまるだよ
いつだって 思い出だけが 幼くて ブランコのうえ 揺らされていて
秋桜を 故意に数えて 占って かかわりたいの 代わり居ないの
脈絡の ない言葉だけが 脈々と 今日もこころを 探しています
磨けれど 擦れど消えぬ その汚れ 「いたい」の声も 愛していました
爪を切る ヤスリで磨いて ととのえる いのちにちかい ものを感じる
火花から 落ちる流星 ぽたぽたと 吹かれて飛んだ 一生でした
さんざめく 溢せぬ声が 濁々と 決して消えない 光の先へ
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9月末から今日までぶんをまとめました。ツイッターでも投稿しています。
友人が上の句を作ってくれたり、下の句を作ってくれたものもあります。この時代に歌を連ねたり返したりすることの美しさを教えていただきました、本当にありがとう。