夕陽の中へ消えた連絡船

『夕陽の中へ消えた連絡船』

美しい夕陽の中

最後の連絡船は旅立った

再び船の来ることのない

この桟橋に残され僕は

ひとり膝まづく

涙つたうこの頬

冷たい夜だけが慰める


この島には

大きな橋が架けられ

島から出る連絡船は

今日をもって廃止となると


これまで

この連絡船で

多くの人が旅立った

その度に

旅立つ人

見送る人

多くの顔に

溢れる笑顔と涙

このふたつは

決して対義語ではないと知った

僕はいつも見送る側

もぉ別れの寂しさを感じなくて良い

もぉあの寂しさは感じなくて

・・良い


もぉ二度と・・


もぉ・・


二度と・・


あの寂しさを

感じることが出来なくなる・・


そう思うと

凄く

凄く凄く

寂しくて・・

涙が止まらないよ・・






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