2022→2023 シン・フリースクールへ
年が明けてもう1週間が経過していることに驚愕。前回の投稿から3ヶ月以上あいてしまっていることに絶句。書いておきたいと思えるものがなかった、今思えば、3ヶ月ずっと迷いや葛藤や不安や諸々のマイナスな感情によって前進を阻まれていたと思う。でも今は、次に目指す山が見つかって、高揚感をもってトレッキングシューズを履く時の気持ちで、画面に向かっている。今書いておきたいことを自由に書いてみる。
2022総括
大きな成果
2022年、自分の中で感じた手応えとして一番大きいのは、不登校児童生徒との関わりの方向性だろうと思う。特に、当方に継続して通っていた児童生徒たちが劇的に元気になったことは、本人も保護者も喜んでくれていると思うが、僕も心から嬉しいし、内心ものすごくほっとした。
11年間の教員歴の中で、ほとんど毎年クラスに不登校児童生徒が含まれていたが、決して不登校の専門家ではない。「きっとこうした方がいい」と信じて毎日活動していたが、確信があったわけではなかった。見学など数回来て、すぐに来なくなった子どもたちもたくさんいて、本当は毎日とても不安だったのだと思う。
「信じて待つ」「子ども扱いしない」「意見を求めて尊重する」などなど、いくつも教育的な信条をもって活動してきて、それをどう実践したらよいか毎日がチャレンジだった。今ぼんやりとだけど、自分のスタンス・スタイルが見えてきている。これから出会う子どもたちに、自信をもって伝えられる。
「学校じゃなくていい、君が学びたい場所を選べばいい」
社会的発声練習
また、2022年は、「社会的に大きな声をあげるにはどうしたらよいか」を模索した1年だったとも思う。具体的には、フリースクール利用者に対する自治体からの補助金制度を実現してほしいと県議会に嘆願書を書いたり、クラウドファンディングに挑戦したり、ビジネスコンペティションに出場したり、雑誌の取材を受けたり、新聞に一面広告を出したり。
声をあげる必要性を感じたのは、何もうちの店の知名度・認知度を上げて売り上げにつなげたいためだけではない。まだ地域には多くの「不登校に対するマイナスイメージ」や「不登校をめぐる誤解や偏見」があふれており、それらを払拭するための声が必要だと考えたからだ。
「その場所が自分に合わない」というのが、なぜこんなにも世間から糾弾されなければいけないことなのか。誰もが納得できる説明を持ち合わせていないはずなのに、「普通ではない」と排除する。この動きを何とかして止めたい。目の前にある「声を出すチャンス」をとにかく何でも拾って突っ走った2022年は、今思えばそんな気持ちで駆け抜けていた。
そんな1年は、自分にとっての「社会的発声練習」ができたとてもよい経験の数々だったと言えるが、同時にそんなことで簡単に変化がみられる社会・世間であるわけでもなく、心身に疲れを残したとも思う。
2023シン・フリースクールを創る
身に沁みた「同志」の大切さ
今、当方フリースクールには4人の大学生が出入りしてくれている。彼らがいたから、葛藤と不安の2022年を走り切ることができたと言っても過言ではない。
4人とも教育学部の4年生。授業のコマ数が多くないからと、13時からのフリースクール時間帯に顔を出しては子どもたちと遊んだり一緒に勉強をしたりして、真剣に関わってくれた。4人とも4月から教育関係の進路が決定済みの、優秀で志ある方々である。彼らのことを「お手伝いさん」とも「ボランティア」とも決して呼ぶことはない。彼らは間違いなく「同志」である。
彼らの存在が、フリースクールをさらに盛り上げたのは間違いなく、その事実は僕にとって大きな支えであると同時に、「いつまで一人で頑張ろうとしちゃってるの?」という自戒を突き付けた。
子どものために、地域のために、フリースクールをもっと成長させなければいけない。そのために必要なのは、「同志」だ。
地域教育力を最大限生かす場所
今、来年度4月からフリースクールの運営方法を大きく変えていく準備をしている。
具体的にその内容を説明しようとすると、それだけで一つの記事になると思うので、詳細は別に書こうと思うが、今ある構想を一緒に実現してくれる「同志」を探すところから新年の動き出しが始まった。元旦からSNSで呼びかけ、顔を出せるあらゆる会合で「こんな人を探しています」と発言し、久々に連絡する知り合いに「誰かいい人いない?」と不躾な質問をして回った。
そして、1週間だ。驚きとともに勢いでこの記事を書き始めたのだが、まだ今年が始まってから1週間しか経っていないのに、もう何人も「同志」が集まってきたのだ。この事実に大きな感動を覚えているのと同時に、僕はまた自分の考えの間違いに気付いた。
心のどこかで「この地域でこういう考えを発信してもついてきてくれる人なんとそうそう見つかるはずがない」と思っていた。この地域の地域教育力を生かす場所を創ろうと思っていたのに、僕自身がこの地域教育力をなめていた。
この地域には、僕が考える以上にたくさんの「気のいい大人」が存在しているのだ。それを発掘し、一緒になって、新しい教育施設のカタチを創っていけそうだという手応えを感じる。
「地域教育力を最大限生かす」難しいからこそ、挑戦しがいがあるというものだ。
気のいい大人が集まって、みんなで子育てを楽しむ場所。子育てを親の責任だけにしない場所。大人も子どもも変化や成長のためのリソースを得られる場所。地域の共有財としての教育施設。シン・フリースクールはそんな場所になる。
上の10項目の一つでもあてはまる方、「シン・フリースクール」「全く新しい教育施設」づくりに、一緒に取り組みませんか?
少しでも興味をもっていただいたあなたからの連絡をお待ちしています。
080-8087-5477
kinoshita.s.ed@gmail.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?