『殺るか!殺られるか!!』(1976)【海外映画の中の“日本”】
南アフリカ版『燃えよドラゴン』。
怪しい空手大会を戦い抜く主人公と、その恋人。
鍛え抜かれて引き締まった、イケメン肉体美が唸りを上げる!
砂漠の真ん中にそびえ立つ、城塞のハリボテ感が凄い。
ミニチュアセットを、遠近法で大きく見せているのだ。(笑)
大会主宰は、ナチ残党の男爵。
宿敵?である日本のミヤジに、チーム対抗戦を挑む。
ミヤジの東京での暮らしぶりが例によって素晴らしい。(笑)
あれはどちらかと言うと、朝鮮か琉球文化に近いね。
夜中に敵地で暗躍する所とか、白軍団vs黒軍団とか、
随所で『燃えよドラゴン』の影響を感じ取れる。
トーチでのチャンバラも良い。
この作品を面白くしてるのは、小人のチコの存在。
とても良いヤツで、主人公らの手助けをしてくれる。
身の軽さを活かした立ち回りもコミカルで素晴らしい。♪
チコが大会出場者の空手家を方々でスカウトして回る
場面が面白い。
特に、学校の先生の元へ来た時、教室でドタバタになる所。(笑)
狼の群れとの戦いでなぜか脱ぎ出す主人公
↓
その後発情しておっ始める主人公とヒロイン
↓
オシャカとなった車を解体、帆走車に改造、砂漠を爆走
…
という流れも良い。♪
大会では、本物の空手家達が、見応えのある戦いを
見せてくれる。
自分側のチームが勝ったのに渋い顔を見せる男爵とか、
相手チームが勝ったのに笑顔で拍手する主人公らとか、
所々目立つ、パッチワークの綻びもまた良し。(笑)
反アパルトヘイト運動が気運を高めていたこの時期とはいえ、
やはり黒人は居ないか…?と思ったら、一人だけ登場。
そして尚且つ、白人に勝つのだ!
終盤のカーチェイスが物凄い。
ベンツを追って小型トラックでオフロードを先回りする主人公。
ドッカンガッタンひっくり返る寸前のモーグル走行に笑う!☆
色々と見所の多い良作だった。
続編の『サンダーウォリアーズ』も楽しみだ。♪