『月世界の女』(1929)【この映画に注目!】
『メトロポリス』のフリッツ・ラング監督が
科学者をアドバイザーに起用し、
当時の入念な検証に基づいて製作した、
世界初の本格宇宙SF映画。
単なるSF映画の域を超え、のちに実際の
ロケット開発に採用される幾つもの技術を
先取り紹介したPVみたいな映像になっている。
何せ、あまりのリアルさゆえ軍事機密への影響を
懸念したナチスによって、上映禁止にされたとか…。
マジか!?☆
…とは言え勿論、ツッコミ所は枚挙に暇が無い。
月の裏側には、地球と同等の大気と酸素、重力があり、
地球と同じ様に呼吸できるし、崖から落ちたら死ぬ。(笑)
でも、アポロ11号の40年も前、現在からは
90年も前と考えれば、衝撃の映像と言えるだろうね。
日本はまだ、昭和4年だよ?
ガンダムのOPみたいに、地球の裏から太陽が射してゆき、
金のリングが輝きを放つ。
現在なら「ふ~ん」で終わりだけど、当時は
感動モノだったに違いないよコレ!☆
でも、根幹はヒューマンドラマ。『スピオーネ』に続き、
ヴィリー・フリッチとゲルダ・マウルスが愛を紡いでゆく。♪